<レスリング>【5.9~12世界最終予選・展望】強豪は順当に出場枠を獲得、欧州・アジアの3番手が敵か…男子フリースタイル97kg級

2024年パリ・オリンピックの予選は、各階級13選手(国)が決まり、残るは5月9日(木)~12日(日)にトルコ・イスタンブールで行われる世界最終予選のみ。決勝進出の2選手と、3位同士による特別試合の勝者の計3人がパリへのキップを手にする(決勝は実施せず)。

日本は男子グレコローマン3階級、男子フリースタイル2階級で最後の枠取りに挑む。他に、女子62kg級でオーストラリア国籍に変えた増田奈千(環太平洋大OG)が挑む。

最後の闘いに出場する強豪選手を探った。


《実施日》5月11~12日 《日本代表選手》吉田アラシ(日大)

昨年の世界選手権の8位以内の選手のうち7選手が出場枠を獲得し、強豪が順当に“抜けている”状況。欧州予選をあと一歩で逃したポーランドとウクライナからは、別の選手がエントリーしているが、さして実績のある選手ではない。むしろ欧州選手権3位のウラジスラフ・バイカエフ(ハンガリー)の方が要注意だろう。

アジアでは、昨年のアジア大会3位のハビラ・アウサイマン(中国)ガンキュヤグ・ガンバータル(モンゴル)が強敵。2016年リオデジャネイロ・オリンピック3位で2021年東京オリンピック代表のマゴメド・イブラギモフ(ウズベキスタン)は38歳。全盛期の力は見られない。

パンアメリカンは強豪がきっちりと出場枠を獲得。アフリカの注意すべき選手は現段階でエントリーしていない。

強豪が軒並み抜けている状況で、地力の発揮が期待される吉田アラシ(日大)=撮影・保高幸子


【出場枠獲得国】
《2023年世界選手権・出場枠獲得国》バーレーン、アゼルバイジャン、米国、ジョージア、トルコ
《パンアメリカン予選・出場枠獲得国》ドミニカ共和国、キューバ
《アフリカ&オセアニア予選・出場枠獲得国》南アフリカ、エジプト
《欧州予選・出場枠獲得国》AIN=ロシア、AIN=ベラルーシ
《アジア予選・出場枠獲得国》カザフスタン、イラン

【世界最終予選エントリー選手】=27選手エントリー
Sergey SARGSYAN (ARM)
Thomas BARNS (AUS)
Ahmed BATAEV (BUL)
Nishan Preet RANDHAWA (CAN)
Tuerxunbieke MUHEITE (CHN)
Cedric ABOSSOLO (CMR)
Maxwell LACEY (CRC)
Adlan VISKHANOV (FRA)
Babacarr MBOGE (GAM)
Erik Sven THIELE (GER)
Theodoros KYRIAKIDIS (GRE)
Vlagyiszlav BAJCAJEV (HUN)
DEEPAK (IND)
Benjamin HONIS (ITA)
Arash YOSHIDA (JPN)
Andrei ARONOV (KGZ)
Juhwan SEO (KOR)
Radu LEFTER (MDA)
Gankhuyag GANBAATAR (MGL)
Magomedgadji NUROV (MKD)
Zbigniew BARANOWSKI (POL)
Georgian TRIPON (ROU)
Samuel SCHERRER (SUI)
Shatlyk HEMELYAYEV (TKM)
Murazi MCHEDLIDZE (UKR)
Magomed IBRAGIMOV (UZB)
Cristian SARCO COLMENAREZ (VEN)

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