米ミサイル駆逐艦が台湾海峡通過、新総統就任まで2週間弱

[台北/北京 9日 ロイター] - 米海軍はミサイル駆逐艦「ハルゼー」が8日に台湾海峡を通過したと発表した。台湾では今月20日に、中国が「危険な分離主義者」と警戒する頼清徳氏が新総統に就任する。

米軍艦や哨戒機は月に1回程度の頻度で台湾海峡を通過したり、上空を飛行したりしている。ただ今回は新総統就任まで2週間を切っており、極めて敏感な時期の行動となった。

海軍第7艦隊によると、ハルゼーの航行は定期的なもの。「国際法に従い、航行と上空飛行の自由が適用される海域を通過した」という。

中国軍は航行について「大げさに見せつけた」と非難。海軍と航空部隊を派遣して監視・警告し「法律と規則に従って対処した」とした。

人民解放軍東部戦区司令部は声明で「常に厳戒態勢を敷いており、国家の主権と安全、地域の平和と安定を断固として守る」と表明した。

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