群馬・安中市で民家を狙った緊縛強盗 栃木・日光市、長野・松本市での事件とも関連か

強盗致傷事件があった現場を調べる捜査員=8日午前7時50分ごろ

 8日午前2時20分ごろ、群馬県安中市松井田町の住宅に男2人が押し入り、寝ていた男性(70)に包丁のようなものを突き付けて両手を縛り、現金などが入った財布を奪って逃走した。男性は腕に軽傷を負った。県警安中署が強盗致傷事件として、逃げた2人組の行方を追っている。民家を狙った緊縛強盗は4月下旬以降、栃木県日光市や長野県松本市でも発生しており、同署が関連を調べている。

 同署によると、男性は1人暮らし。粘着テープで両手を縛られた際、擦り傷を負った。男性が119番通報した。

 現場は上信越道松井田妙義インターチェンジから北西へ約1キロの碓氷川沿い。周囲に民家はなく、車で通りかかった女性は「静かな場所で、(事件を聞いて)とても驚いている。自宅の戸締まりをしっかりとしたい」と不安そうだった。

 日光市では4月30日、70代男性が自宅で就寝中に侵入してきた男2人に頭部を殴られ、ネクタイで手足を縛られた。男らは財布などを奪って逃走した。男性が軽傷を負った。

 松本市でも今月6日、50代男性が自宅に押し入った男2人に刃物のようなもので「金を出せ」と脅され、体を縛られた。2人は現金十数万円などを取って逃げた。いずれも強盗事件として捜査している。

 事件を受け、安中市は8日、児童生徒の通学路を中心に青色回転灯によるパトロールを強化。集団登下校を徹底し、中学校の部活動は中止した。教職員によるパトロールのほか、松井田地区のスクールバスには市教委事務局の職員が同乗した。

 市のホームページやメール配信サービス、公式LINE(ライン)で自宅の戸締まりや登下校時の注意喚起を呼びかけ、市内の高齢者施設や保育園、こども園、放課後児童クラブに戸締まりの注意喚起や不審者を見かけた場合の通報も依頼した。

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