福井発の子ども用カメラが売れ行き絶好調 レクリッドの「ミニピク」、ヨドバシカメラで取り扱いも

人気を集めている子ども用カメラ「ミニピク」=福井県福井市内

 製品企画販売のレクリッド(福井県福井市大町1丁目、梅田佑斗社長)が昨年10月に販売した子ども用カメラ「ミニピク」が、電子商取引(EC)サイトで人気を集めている。機能の取捨選択と改善など顧客目線の徹底に取り組み、半年で1万台近くを販売。2021年創業の新興企業が“快進撃”を続けている。

 同社はこれまで、ヘアブラシなどの商品を企画、ネット上で販売してきた。梅田社長は1年ほど前、子ども向けカメラ市場に可能性を見いだし、他社製品を研究するなどして新商品の開発を進めた。

 ミニピクは55グラムと軽量で、8倍ズームと自撮り用レンズを備える。「子どもが外に出て、純粋にカメラを楽しめるよう必要な要素だけに絞り込んだ」(梅田社長)といい、充電池の容量を他社製品より増やしたほか、ゲームなど余計な機能をなくした。

 画質は2100万画素あるが「実際は旧型の携帯電話で撮った写真並み。カメラとしては不十分かもしれないが、エモい写真が撮れると逆に人気」と話す。カメラの液晶モニターで行う操作説明は子どもが間違わないように平仮名と片仮名で表示し、子ども向け説明書も添付した。

 昨年10月にクリスマスプレゼント需要を見込み、贈答用包装を無料にしてリリースすると「操作が簡単で使いやすい」と評判になり、予想を上回る売れ行きとなった。「実店舗でも取り扱ってほしい」との声も多数寄せられたことから、家電量販大手のヨドバシカメラでの取り扱いも始めた。

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 購入者の意見を取り入れ、同封する記録カードの高性能化やストラップの太さの変更、販売サイト内の説明を分かりやすくするなど、製造委託先への発注ごとに何か一つ改善する取り組みも進めている。梅田社長は「対象年齢を上げた上位機種の企画も進めたい」と話している。6色展開で1台5980円。

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