JR北上駅(岩手県北上市)西口土地利活用/タカヤで体育施設着工

北上駅西口開発事業合同会社(岩手県北上市、代表・久保田ホールディングス)が施行するJR北上駅西口の官民連携市有地活用事業が本格始動した。老朽化した市営柔剣道場と弓道場を合築し建て替え、10階建ての賃貸住宅(108戸)なども別棟新設する。市営体育施設建設には4月末に着工。タカヤ(盛岡市)の施工で12月の完成、2025年4月の供用開始を目指す。残る民間施設部分の整備を後押しするため商工中金と東北銀行が組成したシンジケートローンから総額14億2000万円の融資を受ける。賃貸住宅などが入る民間施設は26年2月の竣工を予定している。
◇賃貸住宅は26年春開業へ
事業対象地は北上駅西口から約400メートルに位置する北上市幸町の市有地(敷地面積5847平方メートル)。用地は市が合同会社に30年無償で貸与する。再開発で▽体育施設(延べ1020平方メートル)▽駐車場棟(延べ1491平方メートル)▽民間収益施設・賃貸住宅棟(延べ3833平方メートル)-の3棟を建設する。
体育施設の1階に柔剣道場、2階に弓道場を設置し、完成後は市に移管。1階一部は民間運営のアトリウムが入居し、屋内型イベント広場にする。賃貸住宅の1階部分はeスポーツ施設、女性向けトレーニング施設などを誘致し、「ウエルネス」をテーマとした駅前空間の形成、地域経済の活性化を図る。
北上駅西口開発事業合同会社は、不動産業の久保田ホールディングス(仙台市青葉区)とタカヤで構成する北上駅西口ウエルネスプラザ事業グループが設立。昨年12月末に柔剣道場など既存建物の撤去が完了し、跡地に体育施設や民間収益施設(いずれもタカヤが施工)を整備する。
事業費は、市負担分が既存施設解体費約3億円と体育施設建設費約5億8000万円。民間収益施設分の整備費15億7000万円にシンジケートローンの組成金を充てる。

© 日刊建設工業新聞社