AUKUSと日本の協力求める法案、米上院で超党派議員が提出

[ワシントン 8日 ロイター] - 米英とオーストラリアでつくる安全保障枠組みAUKUS(オーカス)において米政府に日本との協力を求める法案を、米上院の超党派議員グループが8日に提出した。

共同提出者は共和党のミット・ロムニー、ビル・ハガティ、ジム・リッシュの3議員と民主党のティム・ケーン議員。

法案ではAUKUSの第2の柱となっている先進軍事技術開発プロジェクトの分野で、日本との協力関係を推進するための米政府による調整が促されている。

中国の脅威に対抗する目的で2021年に立ち上げられたAUKUSは第1の柱としてオーストラリアへの原子力潜水艦供与を掲げ、これは米英とオーストラリアだけの取り組みとされる。ただ第2の柱については他国が参加する可能性を示唆しており、4月には日本との協力に向けて協議すると表明していた。

ロムニー氏は声明で「この法案は国務省と国防総省の(AUKUS)担当者が日本政府に働きかけ、英国やオーストラリアの担当者と相談しながら、AUKUSの枠組みの下での先進技術協力のあり方を話し合うことを要求している」と述べた。

ケーン氏はAUKUSが自由で開かれたインド太平洋を維持する上で重要な役割を持つと改めて強調するとともに、日本をAUKUSに取り込んで米国の同盟国間の防衛産業協力を拡大する道筋の概略を定める上でこの法案は有効な働きをするだろうとの認識を示した。

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