東京都  「クマ痕跡」ウエブ上に 昨年、目撃増加 対策強化 町田市

出没情報を確認できるマップ

東京都がツキノワグマの出没情報を確認することができるマップを先ごろ、都・環境局のHPにアップした。クマの痕跡や捕獲、目撃があった箇所をマップ上で知ることができるもので昨年、全国的に出没が相次いだクマ対策の1つとして周知していく考えだ。

「東京都のツキノワグマ」と検索し、「都内での目撃等」のページから確認することができる。地元住民や登山者、関係機関などから寄せられた情報がまとめられたもので、クマの痕跡や捕獲、目撃があった箇所がマップ上に点状で表示され、それぞれの日時や時間、場所などの一覧と共に確認することができる。

都はこのサイト内の情報について、カモシカやイノシシなどのツキノワグマらしき動物の情報も含んでいるとした上で、SNSなどでこのサイトを周知していくとしている。

町田でも

ツキノワグマに関する目撃情報は昨年、全国的に増加した。町田市でも相原町で目撃され、都は先日、クマの対応マニュアルを改定。冬眠から覚めて、出没するようになる今春以降に備えてきた。

東京都議会議員の一人は「東京の山には多くの人が足を運び、訪日客も増えている。安全性を保つために、登山客がリアルタイムでクマの情報を確認できるアプリの開発なども進めてもらいたい」と要望を口にする。

活動期に

都によると、ツキノワグマは3月下旬から4月中旬にかけて冬眠から覚めて動き出し、出産したメスは5月以降に活動を始めるという。6月から夏にかけては食べ物が少ない時期となり、あまり活発に活動しないものの、人と遭遇する機会が最も多い時期にあたるとしている。

都は「都内でツキノワグマを見かけたら、当該の市町村などに情報を。人家周辺などで目撃し危険を感じた場合は警察へ」と呼びかけている。

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