豪華絢爛メットガラを彩った赤い花柄ドレス ネリー・コルダはツアー新6連勝に挑戦

ネリー・コルダは大会前にメトロポリタン美術館でのガラティナーに出席した(Dia Dipasupil/Getty Images)

◇米国女子◇コグニザント ファウンダーズカップ 事前(8日)◇アッパーモントクレアCC (ニュージャージー州)◇6536yd(パー72)

ネリー・コルダは、ツアー最多タイの出場試合5連勝を決めた夜を「全然眠れなかった」と振り返る。3週前の今季メジャー初戦「シェブロン選手権」で圧巻の勝利を収め、ナンシー・ロペスとアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)に並んでアドレナリンは全開だった。出場を予定していた「JMイーグルLA選手権」のエントリーを取り消し、休養に充てた。

「家に戻って最初の数日は9~10時間は寝た。家に帰るとそれが標準で、睡眠は最高の回復。昼寝をすると、自分がいまどこにいるのか分からなくなる気がして、あんまり好きじゃないので早く寝るように」と疲れをとることに専念。新記録となる6連勝へのチャレンジが注目を浴びる中でも「正直に言うと、いろんなことがありすぎて全く考える時間がなかった」と話す。

6日(月)にニューヨークのメトロポリタン美術館で行われる「メットガラ」に招待された。世界中のセレブリティや文化人らが一堂に会し、豪華絢爛な衣装に身を包むファッションの祭典だ。「本当にクレイジーだった。いつもテレビ番組や映画で見る人たちがまるで有名な歌手のようで、ずっと見とれていた。私にとっては最高の“人間観察”だった。ただ黙って、みんなのドレスを見ていただけ。夢のような一夜だった」

自らはラグジュアリーブランド『オスカー・デ・ラ・レンタ』の赤い花柄のドレスで登場した。「いくつも試着させてもらって、ロングスリーブのドレスで髪をアップにするつもりだったけど、この素晴らしい赤いドレスを見て、実は直前の準備を始める20分前くらいに変更したの」。一目惚れした一着に袖を通し、コースでは見られない髪を下ろしたスタイルでバッチリと決めた。

非日常の空間に目を輝かせながら、サンバイザーにゴルフウェアがやっぱり落ち着くと笑う。「これが私の居心地のいいゾーン。レッドカーペットを歩くのは初めてで、本当に素敵だった。ここからは“下り坂”だと思う」

8月に「パリ五輪」が控えるシーズンとあって、前回の金メダリストによる快進撃への注目度は抜群。今週は米女子ツアー(LPGA)の創設者らをたたえるために始まった大会でもあるが、本人はいたって冷静だ。昨季予選落ちを喫したのがこの大会と同じニュージャージー州のバルタスロールGCで開催された「KPMG全米女子プロ」だけだったことに触れつつ、「『あまり先走らず、一打一打を大切に』というモットーを貫くつもり」。淡々とした言葉で線引きをした。(ニュージャージー州クリフトン/石井操)

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