ウソでしょ!? 飛ばし屋のシニア賞金王・宮本勝昌が真っ赤な“飛び系”ボールを実戦投入へ

「(ロングゲームの)打感は柔らかいんです。柔らかくて飛ぶ、不思議な感覚」と『ツアーB JGR』を絶賛する宮本

今週群馬県で行われる国内男子ツアー「For The Players By The Players」。大会開幕前日に行われたプロアマ戦で、真っ赤なボールがフェアウェイをコロがっていた。参加したアマチュアのモノかと思われたが、その主は2023年シニア賞金王の宮本勝昌だった。

プロのトーナメントで見慣れない色だが、その正体は「『JGR』です。5年ぶりに(トーナメントで)使います」と。飛距離モンスターと称し、“飛び系”に分類され、幅広いアマチュアに人気のディスタンス系ボール『ツアーB JGR』のマットレッドというから驚き。2019年にも同シリーズを2試合ほど使用したが、それ以来の実戦投入となる。

「正直、シニアになって体力も飛距離も落ちてきているなかで、テクノロジーに頼りたい自分がいます。飛距離をカバーする狙いもあります」。かつては日本を代表する飛ばし屋の宮本だが、50歳を過ぎて20代の活躍が目覚ましい国内男子ツアーで、飛距離の差を少しでも埋めるための選択である。

実際の使用感を聞いてみると、「(ロングゲームの)打感は柔らかいんです。柔らかくて飛ぶ、不思議な感覚です。飛距離的には『ツアーB X』と比べると数ヤード飛ぶぐらいですが、低スピンなのがいいんです」と話す。

『ツアーB X』や『ツアーB XS』のいわゆる“ツアー系”ボールと比べると低スピンが特長の一つでもある。「アゲインストや打ち下ろしの時に安心感があります」と飛距離以外にもメリットがある。

また、アイアンショットやショートゲームでは、「普段よりスピン量は少ないですが、ランの計算をすれば問題ないです。むしろ今晩、雨が降るので逆に強みになると思います」。グリーンが軟らかい場合、ウェッジショットなどスピン量が多いショットは、グリーンに落ちてからのスピンバックでピンから遠ざかってしまうが、スピン量が少なくなるぶん、その心配はしなくていいという。

開幕戦「東建ホームメイトカップ」では『ツアーB XS』を、先週の「中日クラウンズ」では『ツアーB X』を使用。今週は3種類目とコースによって使い分けている。「ヘッドスピード40~45ⅿ/Sぐらいのアマチュアの方なら『X』との飛距離差は大きくなると思います。普段ツアー系ボールを使用している方も、梅雨時期などコースの状況によって使い分けるのもいいと思います」とも教えてくれた。

シニアとレギュラーを掛け持ちした昨年、レギュラーでは賞金シードを手放したが、シニアの頂点に立った。今季はシニアがメインで、来年のチャンピオンズツアー(米シニア)の出場権獲得が「大きな目標」と掲げるが、「生涯獲得賞金25位以内」の資格でレギュラーツアーの出場権も持つ。「もちろんレギュラーでもシード復帰が目標ですし、出るからには優勝を目指しています」と言い切る。今週は真っ赤なボールに負けない目立つプレーを見せたい。

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