「ひるおび」八代英輝氏 大谷の元通訳の司法取引「全面的に刑が免除されることではない」と解説

 八代英輝弁護士

 国際弁護士の八代英輝氏が9日、TBS系「ひるおび!」に出演。銀行詐欺などの容疑で訴追されていた米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手の元通訳・水原一平容疑者が検察との司法取引したことについて解説した。

 番組では、水原容疑者が大谷選手の口座から約26億円を不正送金した銀行詐欺と2022年分の確定申告で約6億円の所得を申告しなかった虚偽の申告の2つの罪に対して罪を認めて司法取引が成立したと伝えた。さらに、最大で懲役33年が課されるが、司法取引により減刑される見通しと紹介した。

 MCの恵俊彰が「2つの罪に問われていることになります。銀行を騙したということと、納税に関して嘘をついたということになるんですよねえ。これ大谷選手からお金を取ったという罪ではないんですね?」と尋ねると、八代氏は「大谷選手からお金を取った分については、もしされるとしたら民事で」と説明した。

 司法取引について「罪を認め、納めるべきものを納めると誓約したということですね」と解説。「量刑に関しては33年ぐらいと言われてますけど、これが8年ぐらいになるんですか?」という恵の質問に、「これ日本で言うと、罪について自白したのと同じことなんですね。ですから、いわゆる司法取引っていうと、この人の供述をきっかけとして他の犯罪組織の摘発に至ったとか。それで罪を軽くしてもらうとか、そういうものも含まれるんですが…」としつつ、「今回のケースは自身の罪を認めて、これ以上、裁判の長引くことを防ぐといった意味での取引ですから、全面的に刑が免除されるということではない」と指摘した。

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