1巡目指名のDEターナーを元LBハイタワーと比較するバイキングスDCフローレス

ミネソタ・バイキングスからドラフト指名を受けたアラバマ大学のダラス・ターナー【AP Photo/Jeff Roberson】

2024年NFLドラフトの1巡目で予想以上にディフェンス選手が指名されない中、ミネソタ・バイキングスは23位から17位へとトレードアップに踏み切り、ディフェンシブエンド(DE)ダラス・ターナーを獲得した。

この決断は決して安くなかったが(ドラフト指名権4つ分)、バイキングスは多くのアナリストがトップ10に入る指名候補と評価していた選手をチームに加えることができた。守備コーディネーター(DC)ブライアン・フローレス率いるディフェンスは、この身体能力に恵まれたプレーメーカーの追加により強化されている。フリーエージェント(FA)で獲得したDEジョナサン・グリーナードとアウトサイドラインバッカー(OLB)アンドリュー・バン・ギンケルはどちらも昨シーズンに活躍しており、ターナーとのコンビが期待される。

最近、チーム公式サイトの記者であるテイタム・エベレットに、ターナーから連想する選手を聞かれたフローレスは、同じくアラバマ大学出身のディフェンス選手の名を挙げた。

「先日そのことを聞かれ、思い浮かんだのはやはりアラバマ大学出身のドンタ・ハイタワーだった」とフローレスは話している。

「彼は大柄で速く、フィジカルに強いといった優れた能力に加え、リーダーシップという目に見えない資質も持ち合わせていた。思い浮かんだのは彼の名前だ。ただ、ターナーは恐らくハイタワーよりも少し速いだろう」

この比較に聞き覚えがあるのなら、それはアラバマ大学の元ヘッドコーチ(HC)ニック・セイバンもドラフト中継でターナーについて同じことを言っていたからだろう。セイバンはターナーがいくつものポジションに適応できる柔軟性にも言及していた。

2012年のNFLドラフト1巡目でニューイングランド・ペイトリオッツに指名されたハイタワーは、ペイトリオッツで9シーズンをプレーし、その最初の7年間はフローレスがコーチングスタッフとして在籍していた。フォックスボロで築き上げたキャリアの中でハイタワーは3度のスーパーボウル制覇に貢献し、オールプロのセカンドチームに選ばれ、プロボウルにも2回出場している。

ターナーはハイタワーに比べてパスラッシャーとしての潜在能力が高いかもしれないが、特にフローレスがこのルーキーをキャリア序盤から起用するつもりでいることを考えると、この比較は注目に値する。バイキングスのシステムにおけるポジションの柔軟性により、ターナーはレップスの数を増やすことができ、フローレスはフロントラインにプレッシャーを与える戦術をさらに多彩に繰り出すことができるようになる。ターナー、グリーナード、そしてギンケルを同時にフィールドに出す方法を見つけられれば、バイキングスのディフェンシブフロントはこれまで以上に脅威となるだろう。

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