EU弱体化求めるのは「自滅的で無責任な行為」=独首相

[フランクフルト 9日 ロイター] - ドイツのショルツ首相は9日、6月の欧州連合(EU)議会選挙を前に、EUの役割軽減を求める意見は自滅的で無責任だと非難した。

政府のウェブサイトに投稿したビデオメッセージで、一部のポピュリストはドイツのEU離脱を望み、別の人々はEUの「縮小」を望み、また別の人々はロシアまたは中国をロールモデルと見ていると指摘。「なんという自滅的な愚行。このような時期に欧州の結束を疑問視するのがどれほど無責任なことか」と述べた。

世論調査では、今回の議会選で国粋派とユーロ懐疑派の政党の得票が記録的水準になると予想されている。

ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル共同党首は今年、同国のEU残留の是非を問う国民投票と、欧州委員会の権限抑制を求めた。

ショルツ氏は、ロシアのウクライナ攻撃や11月の米大統領選を控えた不確実性の中で、欧州の結束は最も重要だと訴えた。

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