救急搬送時にマイナ保険証で病歴やかかりつけ医確認 今月末から実証実験開始

By 三重テレビ放送

救急業務を迅速に行うため、搬送時に健康保険証と一体化したマイナンバーカードの医療情報を利用する実証事業が、5月下旬から三重県鈴鹿市で行われることになりました。

総務省消防庁が35都道府県の67の消防本部で行うもので、鈴鹿市消防本部では、今回選ばれた津市と四日市市に先立って5月下旬から県内で初めて実施します。

この実証事業は、救急車内に設置された機械にマイナンバーカードを通し、病歴やかかりつけ医、服用薬の情報などを把握することで、救急業務をスムーズに行うシステムの構築を目指すものです。

これにより搬送先の選定や応急処置を迅速に行うことができるほか、何度も同じ説明をする必要がないとして、患者の負担軽減にもつながることが期待されています。

情報の読み取りには本人の同意が必要ですが、意識を失っているなど緊急の場合は救急隊員の判断で情報が確認できるということです。

末松市長は「マイナンバーカード保有率は70%を超えているので、利活用が実証できれば全国への広がりが期待できる」と期待を述べました。

鈴鹿市では今回の実証事業をもとに、来年から再来年をめどにシステムを導入する予定です。

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