記録に残し利活用 解体予定の市民会館「偕楽亭」 福島学院大生ら実測 福島市

偕楽亭の外壁を実測する学生

 福島市の市民会館閉館に伴い解体される予定の敷地内の茶室「偕(かい)楽亭」を記録に残そうと、福島学院大の非常勤講師アサノコウタさん、地域マネジメント学科の学生有志は7日、建物を実測した。

 大学の地域連携プロジェクトの一環。偕楽亭を残そうと昨年発足した市民グループ「WABUNKAふくしま」の活動を知ったアサノさんが協力を申し出た。

 学生4人らが偕楽亭を訪れ、屋内外の柱や梁(はり)、壁の位置や大きさなどを記録した。図面を作成し、後日、WABUNKAふくしまに提供する。アサノさんは「学生にとって、地域の人と関わり歴史を知る良い機会だ。建物の構造を記録に残せば、偕楽亭を今後利活用するとなった時に生かせる」と話した。

 この日、WABUNKAふくしまは学生らに向けて野だて茶会を開き、偕楽亭の歴史を紹介した。代表の赤塚礼子さんは「若者が地域に興味を持ってくれるのはうれしい」と話した。

 同団体は5月中にも、解体後の部材の活用に関する要望書を市に提出する方針。

(県北版)

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