関電の京都・舞鶴発電所1号機が稼働停止 環境保全値超える硫黄酸化物排出

京都府舞鶴市

 関西電力は9日、京都府舞鶴市千歳の舞鶴発電所の1号機で排出ガスから硫黄酸化物を除去する吸収塔が損傷し、府や近隣市町との環境保全協定値を超える同酸化物の排出があったと発表した。関電は1号機の稼働を停止し、原因を調べている。

 舞鶴発電所は石炭火力発電所で1号機の出力は90万キロワット。8日午後6時ごろに排出ガスの硫黄酸化物濃度の異常を知らせる警報が鳴り、同日午後6時50分ごろに運転を完全停止した。排出ガスは煙突手前にある同酸化物の吸収塔内の液体に吹き込み、硫黄酸化物を除去するが塔内上部の壁に縦16メートル、幅2メートルの穴が見つかった。煙突入り口の同酸化物の濃度は、最大値で協定値の7.5倍の約370ppmと推定されるという。

 2号機は8月まで定期点検中で、同社は「ご迷惑をおかけして深くおわび申し上げる。損傷原因を特定し、再発防止策を検討する。電力需給に問題はないと想定される」としている。

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