青森県内専攻医 最多77人

 青森県は9日、初期臨床研修を修了し本年度から県内の医療機関で専門研修に入った専攻医は77人だったと公表した。前年度より15人増え、2018年度に新たな専門医研修制度が始まってから最多となった。

 県医療薬務課によると、専攻医として採用された77人のうち、県内の医療機関で臨床研修を修了した医師は68人、県外の医療機関から県内の専門研修プログラムを選択した医師は9人。

 県内では6病院1診療所が専攻医の専門研修プログラムを設けている。全体の82%に当たる63人が弘前大学医学部付属病院を選んだ。大学病院の特長である幅広いプログラムや専門性が、若手医師の専門医志向に合致したとみられる。このほか八戸市民病院で6人、県立中央病院と十和田中央病院で4人ずつが専門研修を受ける。

 県内の専攻医採用数は、新制度が始まった18年度は57人で、19年度以降は60人台で推移。前身の後期臨床研修医も制度が変わる前の10年ほどはおおむね40~50人台の採用数で、本年度は過去最高水準となった。

 県内で今年3月に初期臨床研修を終えた医師が95人(前年度比15人増)と多かったことも採用数を押し上げた。このうち72人が4月以降も県内の医療機関で勤務。県外に移り勤務を始めた医師は22人で、未定など「その他」は1人だった。

 同課の齋藤暢人(まさと)課長は「今後も医師の育成と県内定着にしっかり取り組む」とコメントした。

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