道に迷ってちょいと一休み…“珍客”求め、にぎわう甑島 16日まで愛鳥週間

白い翼と赤褐色の頭が特徴的なアカガシラサギ=9日、薩摩川内市下甑町手打

 鹿児島県薩摩川内市の甑島が春の渡り鳥シーズンを迎え、連日多くのバードウオッチャーらでにぎわっている。薩摩半島西方沖に位置する同列島は、中国大陸から迷い込んだ“珍客”がたびたび観察されるなど渡り鳥の経由地として知られる。

 9日、同市下甑町手打では休耕田や牧場にムラサキサギ、シマノジコなど珍しい鳥たちが羽休め。カメラを携えた野鳥ファンは、普段なかなか経験できない貴重な出合いに夢中でシャッターを切っていた。

 探鳥のため2日来島した島田義充さん(75)=佐賀市新郷本町=は、撮りたいと思っていたシマノジコを初めて写真に収めて「やっと願いがかなった。島は最高」と満足そう。滞在中にシマアオジ、オウチュウ、バンケンなど20種以上を観察できたという。

 10~16日は愛鳥週間。

〈関連〉赤褐色の頭巾をかぶったような姿が特徴的なシマノジコの雄=9日、薩摩川内市下甑町手打
国内では琉球諸島が主な生息地のムラサキサギ=9日、薩摩川内市下甑町手打

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