愛媛経済同友会/松山市にアリーナ整備提言、JR車両基地跡に5000人収容規模で

愛媛経済同友会(代表幹事=野本政孝サンメディカル代表取締役会長、山口普フジ社長)は、JR松山駅南側にある車両基地跡地(松山市南江戸1)にアリーナ(多目的屋内施設)の整備を求める提言をまとめた。バスケットボールなどプロスポーツ利用やコンサート開催などに対応した5000席程度の観客機能を想定。交通結節点に近接した好立地を生かし、にぎわい創出や収益が見込めるとしている。
提言のタイトルは「スポーツ振興による地域経済の活性化」。JR松山駅周辺では今秋に予定される鉄道高架化と合わせ、土地区画整理事業や街路事業などが進んでいる。駅に隣接する車両基地跡にアリーナを整備することで県外からの集客が期待できるなどと有効性を訴えている。
メインアリーナの観客席は5000席程度。日本バスケットボールリーグ(Bリーグ)の愛媛オレンジバイキングスのホームアリーナとしての利用や日本バレーボールリーグ(Vリーグ)、日本卓球リーグ(Tリーグ)の全国、中四国レベルの試合、大会を誘致できるようにする。
市民利用としてアマチュアスポーツの試合や練習などに活用するほか、各種イベントや展示会、発表会、コンベンション、コンサートなどで年間の稼働率を高める。サブアリーナも設ける。敷地面積は9250平方メートル、建築面積は8105平方メートル、最大容積は4万6250立方メートルと整理している。駐車場は荷さばき、身障者用だけとし、駐車施設を敷地内に確保することは難しいとみている。
提言は同友会のスポーツ振興委員会のメンバーが手掛け、4月30日に野志克仁松山市長に提出した。市は車両基地跡を取得し、広域交流拠点施設の整備を計画している。公共機能として劇場型ホール(2000席程度)や多目的ホール(800席程度)、子ども関連施設の導入を想定し、官民連携による整備を検討する。基本計画策定業務の委託先を選定する公募型プロポーザルの手続き中。6月中旬に優先交渉権者を決める。

© 日刊建設工業新聞社