桜田ひより「アルクと出会ったことで、私の人生は変わりました」5年ほど前のかけがえのない出会い

桜田ひより 撮影/冨田望

子役より活動し、21歳ながらすでに15年を超える芸能活動歴を持つ桜田ひより。ドラマに続いて映画公開された主演作『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』や、山田洋次監督作品『男はつらいよ お帰り 寅さん』、ちび太を演じた映画『おそ松さん』など、さまざまな作品に出演してきたが、2022年のドラマ『silent』への出演で、さらに人気を増した。『silent』のメイン演出を手掛けた風間太樹監督と再びタッグを組んだ音楽青春映画『バジーノイズ』が公開の桜田さんがTHE CHANGEを語る。

JO1の川西拓実さんが主演を務める音楽青春映画『バジーノイズ』で、主人公の清澄の人生を変えていく女性・潮を演じている桜田さん。清澄にとって音楽は「これだけあればいい」と思えるほど大切なものであり、清澄と清澄の音楽が、潮にとってはかけがえのない大切なものになる。

――桜田さん自身を変えたかけがえのない出会いを教えてください。

「5年ほど前に犬を飼い始めて人生が変わりました。ティーカッププードルなんですけど、“この子のために頑張ろう!”と思えるようになったのが、自分にとっての一番の変化です。帰ったときにお出迎えしてくれる姿を見るとすごく癒されますし、心の支えになっています。いない生活が考えられないです。いなかったとき、どう過ごしてたんだろうって思っちゃいます」

――飼い始めたきっかけは何かあったのですか?

「もともとずっと飼いたかったんです。それで両親を説得して飼い始めました。生活が一変しました。犬中心です。ほんと自分のためだけじゃなくて、“この子のために”と思ってます。おいしいご飯も食べさせてあげたいので、日々研究したりして」

――犬を飼ったことで、「自分ってこんなタイプだったんだ」と発見したことはありますか?

「悪いことをしたときにはきちんと叱るタイプだなと思いました。うちの母は結構甘やかしちゃうんです。私は悪いことをした時には“それはダメだぞ、悪いぞ”って言います。おやつとかも母は結構あげちゃったりするんですけど、あんまり太ったらよくないので、私は健康管理に気を付けておやつはそんなにあげなかったりです」

愛犬の名前はフランス語で弓という意味

――ちなみにその子の名前は。

「アルクです。確かフランス語で弓(arc)の意味があるんです。うちに来たときから一直線になって寝ていて。足をペターンって。それで家族で“弓矢みたいだね”という話をして、アルクになりました」

――アルクちゃんとの出会いで生活が一変したとのことですが、桜田さんにとって、「これだけあれば」と思えるほど大切なモノと言えば何でしょう。

「ご飯です(笑)。おいしいご飯。ご褒美にこれ食べようとか、これ美味しそうだなとか、次の休みの日にこれを食べようとか。元気のないときにも、ご飯のことを考えたら元気になれます」

――最近一番おいしかったものはなんですか?

「家で湯葉のしゃぶしゃぶをよく作ってもらうんです。豆乳で湯葉を作って、野菜を巻いて食べたりするんですけど、この前、仕事終わりに“あー、湯葉のしゃぶしゃぶが食べたいな”と思っていたら、母が用意してくれてて! 何も言ってないのにびっくりしました。“ちょうど食べたくて、言おうと思ってたの!”って。そんな偶然もあって、いつもより一層おいしかったです」

――おいしい食事が大好きということですが、量は?

「スイッチが入るとものすごく!食べます。めちゃくちゃ驚かれます」

――たしかに桜田さんがめちゃくちゃ食べてたら驚きます。

「小食そうって言われます。でも好きなものはたくさん食べます。もちろん作品に入っているときなど、食事制限をしないといけない時もあるので、そうしたときはちゃんと気を付けてます。でもご褒美で友達とご飯に行ったりするとめちゃめちゃ食べます。成人男性が食べる量くらいは普通に食べますよ。お父さんと同じ量食べます!」

食べることと、飼っているアルクちゃんが大好き。そう健康的に笑う桜田さんは、スクリーンとはまた違う顔を見せていた。

桜田ひより(さくらだ・ひより)
2002年12月19日生まれ、千葉県出身。子役からスタートし、14年の『明日、ママがいない』で注目を集める。18年からは雑誌「Seventeen」の専属モデルとしても活躍し、23年3月に卒業した。近年はドラマ『silent』で高い評価を得る。23年は主演ドラマ『沼る。港区女子高生』『あたりのキッチン』、『家政夫のミタゾノ』のヒロインなどで好演。主な映画出演作に『祈りの幕が下りる時』『男はつらいよ お帰り 寅さん』『おそ松さん』『交換ウソ日記』など。アニメ映画『雄獅少年/ライオン少年』で声優に初挑戦。第47回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。

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