地震で10ヵ所崩落「石垣の里」復活へ 住民が修復「古里の景観守る」 愛南・外泊地区

吉田清一会長(中央)の助言を受けながら、石垣修復を進めるいしがき守ろう会のメンバー

 愛媛県愛南町などで震度6弱を観測した4月17日の地震により集落を象徴する石垣が崩落した同町外泊地区で、修復作業が進んでいる。150年続く漁村の原風景が残る「石垣の里」。代々受け継がれてきたまち並みを守ろうと、住民らが崩れた石をこつこつと積み直している。

 同地区は隣接地区の人口増加を受け、幕末から明治にかけて海に面した険しい山肌を切り開いてつくられた。潮風などを防ぐため家々を囲うように石垣が築かれており、独自の景観が「美しい日本の歴史的風土100選」などに選ばれている。

40年以上前から地区の石垣保全に情熱を注いできたという吉田清一さん

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