アサリ漁解禁、身大きく 鈴鹿漁協、昨年より高値で取引 三重

【水揚げされたアサリ=鈴鹿市白子1丁目の白子港で】

 【鈴鹿】三重県鈴鹿市白子1丁目の同市漁業協同組合(矢田和夫組合長)によるアサリなどの二枚貝漁がこのほど、管内水域で始まった。7月末まで。矢田組合長(69)=同市下箕田1丁目=は「(餌となる)冬場の植物プランクトンが多かったため、今年はアサリの身が大きい」と話す。

 4月18日の試験引きで生育状況などを確認し、5月8日に解禁された。

 9日は組合員74人が午前5時に白子、若松、箕田の各港から出漁。陸から1キロ程度離れた浅瀬の沖で、アサリ3060キロ、バカガイ225キロ、トリガイ45キロを採捕した。

 水揚げされた二枚貝は白子漁港で競りにかけられ、買い付けに来た市内外の15業者が次々と落札。1キロあたりの平均価格はアサリが869円、バカガイが1065円、トリガイが1552円だった。いずれも昨年より高値で取引されているという。

 同漁協では令和2年から、産卵前のアサリを捕りすぎないように漁の解禁日を遅らせたり、1日あたりの漁獲量を制限するなどし、一時期は激減したアサリの資源回復に向けた取り組みを進めている。

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