12年ぶりに牛レバ刺しとユッケを思う存分食べてしまった話。

今から12年前の2012年7月。日本では牛レバ刺しが焼き肉店から消えました。低温調理によるレバ刺しはあるけれど、食感がムースのようで、まるで「あのレバ刺し」とは別物…。もう二度と食べることはできないと思っていた愛しのレバ刺し。なんと韓国では今でも堂々とレバ刺しがお店で提供されています。

広蔵市場のユッケ通り HKユッケのレバ刺しとセンマイ刺し

韓国でレバ刺しを食べるための三つの方法

韓国でレバ刺しを食べる方法は大きく3種類あります。一つは焼き肉屋さんの前菜で提供されるもの。二つ目はユッケ専門店で食べる方法。三つ目は生食用レバを販売している肉店で購入して食べる方法です。

最後の方法はホテルで食べるにしても鮮度を維持する問題などもあり、あまり現実的ではありません。

筆者はレバ刺しとユッケが確実に提供される店を狙うため、二つ目の「ユッケ専門店」を選択しました。

広蔵市場に細い路地があり、通称「ユッケ通り」などと呼ばれています。

ユッケ通りの愛称で呼ばれる通り。細長く何件ものユッケ専門店が並んでいます
店頭にはユッケやレバ刺しがショーケースなどに並んでいます
エッジの立った新鮮そうなレバ刺しが店頭に!

価格はレバ刺しが1万7000ウォン ユッケが2万1000ウォンなので、日本円だとレバ刺しが1900円弱、ユッケが2300円強といった感じです。

メニューの大半が生肉。生肉以外はチヂミくらいという割り切り…

ボリュームはというと…1皿で150~200グラムかな?店員さんに聞くのを失念してしまいました。かつての日本の焼き肉屋のレバ刺しの約2人前くらいでしょうか?

かなりのボリューム!

ユッケもボリューミー。写真の卵の黄身のサイズからイメージしていただくとわかりやすいですが、これも日本のユッケの2人前強ある感じです。

ユッケの赤身が美しい
キュウリが添えられる。なぜかプロセスチーズも

韓国の牛刺し・レバ刺しの特徴は、あまり霜降りではないこと。牛刺しの写真をみていただいてもわかるとおり、サシはなく真っ赤。レバ刺しも、昔の日本のレバ刺しのような脂は少なく、さっぱりした感じです。

レバ刺しに肉刺にユッケ!もはや、ここは牛肉パラダイス!

広蔵市場では屋台で食事などもできて観光客でいっぱい

ユッケ通りだけではなく市場内にもユッケ・レバ刺し屋が!

市場内にも生肉提供店を見つけることができました

人気の韓国旅行情報でレバ刺し・ユッケに関する情報は少ないかと思います。それもそのはず…レバ刺しは日本で禁止になっただけの理由がちゃんとあるのです。

厚労省では「牛レバーを生食するのは、やめましょう」と啓蒙活動もしています。

日本の技術でレバ刺しを安全に食べれるようにできないものなのでしょうか…

ですので、レバ刺しを食べることにはリスクがつきまといます。しかし、筆者は命をかけてでもレバ刺しが食べたかったのです…なので、命をかけてでも食べたいという方、レバ刺しで命を失っても悲しむ人がいない人以外には、勧めることができません。

筆者が薦められる代替食はサメの心臓「モウカの星」くらいです。しかし、韓国には牛レバ刺しがある。ごま油をつけて食べる、あの食感、あの味があるということだけは事実なのです。(ITジャーナリスト・レイ坂本)

■Profile

レイ坂本
ITジャーナリスト。晋遊舎MONOQLO『クチコミ信者の銭失い』、週刊アスキー『ウイルスなんて死んじゃえばいいのに』、ラジオライフ『技適トラベラー』などのコラムを連載。

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