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2024年5月3日に公開された動画のテーマは、「裏金問題の現場」。選挙の現場をよく知る安芸高田市長の石丸伸二さんと元国会議員の豊田真由子さんのトークを、4月28日に放送された衆院補選の開票特番から、お届けします。
【このトピックのポイント】
・自民党の裏金問題、支持者は怒りを通り越して……
・裏金問題に見る、常識の欠如とは
・「みかじめ料」を要求？！ 地方政治の金銭感覚
今回の裏金問題、自民党も「心に傷を負われたのかな」
今回の衆院補選では、自民党の裏金問題が有権者の判断基準のひとつになりました。選挙結果を見ても「結構しっかり影響した」と安芸高田市長の石丸伸二氏は語ります。
地元の有権者が、裏金問題によって自民党の印象が変わったかというMC鈴木邦和の質問に対し、石丸さんは有権者だけでなく、広島県内の自民党関係者自身にも大きな影響があったと推察します。
石丸伸二氏「島根に入って岸田さんが言われたように、まずそこは謝るところから始めていらっしゃるのは、だいぶ心に傷を負われているのかなと」
自身も2012年から2017年にかけて衆議院議員を務めた豊田真由子氏も、無党派や野党だけでなく、自民党の党員や自民党支持者にまで怒りを超えた感情が見られると「すっごい深刻だと思いますよ。本当に。本当に」と語ります。
豊田真由子氏「だって、みんなもう、怒りすぎて諦めている。お灸を据えたるわ〜というかわいらしい感じも通り越していて。怒っているうちはよくなってくれる希望があると思うの。でも『もうええわ』という諦め」
自民党公認で出馬経験がある豊田氏は、「自民党の皆さんには、そこまでの深刻な受け止めがなかった」とも指摘します。
豊田氏「本当に悪気がある人ない人がいたと思う。これはまずいかな、という空気が多少出てきてはいるんだろうけれど、いわゆる世間との空気感や深刻度の断絶がすごく大きい」
政治の常識は、世の中の非常識。「お金の感覚」の断絶と、ダメージコントロールの欠如
MC鈴木邦和「このギャップはどこから生まれた？」
議員を経験した後、現在は民間で仕事をする豊田氏は、「お金まわりのことをちゃんとやること」への政治側の意識が欠けていると指摘します。
豊田氏「誰がどうこうじゃなく、政治の側は（お金の）入りも出も単位が大きいのに緊張感や『ちゃんとやらない感』の常識の差を感じる」
石丸氏は、政治家の中でも「世襲、政治の世界で生まれ育った人の感覚が、民間の感覚と断絶してしまった」と指摘します。
石丸氏は、今回の問題には、ダメージコントロールができていないことも付け加えます。
石丸氏「民間では徹底して認めて謝るところから始まるのに、なぜそれをしないんだ、できないのか。やらなくていいと思っているのか」
MC鈴木邦和「隠して収めよう。でも取材で出てくるからずっと続くみたいな」
石丸氏「いつまで経っても火が消えないんですね。初期対応に失敗したから延焼して。ボヤのうちに鎮火できたんじゃないかなと思うんですけれども」
政治の常識のずれ、悪いのは配る側だけじゃない！「みかじめ料」を要求する世界
豊田氏は、「普通に仕事していて、誰かが突然100万円くれることってないじゃないですか」と世襲議員の金銭感覚の違いを説明します。
豊田氏「世襲のかたは、税金がかからずに、親から1億とか2億の政治資金をもらった状態からスタートするわけですよ。あそこにずっといると、普通よりゼロの数が3つか4つくらい違うような感じがします」
石丸氏は、「行政では民間ほどスピード感や細かさがキツキツではない」としながらも、ルールを守って運営しているので政治とは違うと断言します。
石丸氏「僕が市長になったのも、東京15区も出発点は贈収賄。2000年代に入ってからカネ配ってる政治家がいるんだなってびっくりしました」
石丸氏と豊田氏は、配る側だけでなく、金銭を要求する側にも問題があると力説します。
石丸氏「大事なのは、配るやつが悪いのではなく、もらえるものだと思っている。持っていって相手がダメっていったら、怖くて持って行けないじゃないですか。もらってもらえると思っている」
豊田氏「ヤクザのみかじめ料なのよ。わたし持ってこいって言われた。自民党だから。持ってこないやつ、非常識。ぽかーんとしちゃったけど、わたしほんとに非常識だったなって。非常識を貫きましたけど」
豊田氏は、長年配るのが当たり前となっている地方議員にとっては、配らないことが非常識だという規範があるのだと説明します。
MC鈴木「法律違反だという認識もないんですか？」
石丸氏「昔の飲酒運転に近い。飲んでも気をつけて運転して帰れって感じで、社会で許してたじゃないですか」
石丸氏は、今の政治の汚職にも似たような空気感があるのではないかと指摘します。
豊田氏は、地元で金銭を配る関係には2つあると解説します。
ひとつは、ベテランの議員が「子分を作るため」にお金を配るもの。もうひとつは、最近の中堅・若手に対して行われる「ヤクザのみかじめ料」的対応と言います。
豊田氏「応援してもらいたいならカネ持ってこい、持ってこなければ応援しないだけでなく、いじめる的。闇が深いんです」
動画本編はこちら！
今回の衆院補選に影を落とした自民党裏金問題。意識は時代遅れ？
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