米AIモデルの輸出規制を容易に、超党派議員が法案を発表

[ワシントン 9日 ロイター] - 超党派の米議員は9日、政府が人工知能(AI)モデルの輸出を規制しやすくする法案を発表した。米国のAI技術が敵対する国や組織などに渡ることを防ぐ狙いがある。

米国人が外国人と協力して米国の国家安全保障にリスクをもたらすAIシステムを開発することを禁止する明示的な権限を商務省に与えることも明記した。

同法案は将来のAI輸出規制を法的な意義申し立てから守ることを目的としており、バイデン政権当局者の意見を取り入れて作成された。米国の敵対勢力がAIモデルを悪用してサイバー攻撃を仕掛けたり、生物兵器を製造したりするのではないかとの懸念が背景にある。

自由にダウンロードできるオープンソースのAIモデルの輸出を商務省が規制することは既存の法律では難しい。今回の法案が成立すれば、国際緊急経済権限法に含まれるオープンソースAIの輸出規制の障害が取り除かれ、商務省にAIシステムを規制する明確な権限が与えられることになる。

中国はメタ・プラットフォームズの「Llama(ラマ)」など、米欧で開発された多くのオープンソースモデルに大きく依存している。

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