山のごちそう「おいしい」 山菜採り体験 <くまTOMO自然村>

 里さと山やまのごちそう、いただきます! 春はるの山さん菜さいシーズンを迎むかえた4月がつ下げ旬じゅん、高たか森もり町まち下した切ぎり地ち区くにある「くまTOMO自し然ぜん村むら」で、子こどもたちがワラビなどを採とりながら散さん策さくを楽たのしみました。あいにくの雨あめもなんのその、次つぎ々つぎと春はるの味み覚かくを摘つみ取とり、おいしく味あじわいました。(河かわ北きた希のぞみ)

山菜採りのコツを伝授するガイドの早野慎哉さん(右)=4月21日、高森町
山菜採りのコツを伝授するくまTOMO自然村の甲斐好夫村長(左)とガイドの早野慎哉さん

 くまTOMOサポーター家か族ぞく約やく40人にんが自し然ぜん村むらに集しゅう合ごう。甲か斐い好よし夫お村そん長ちょうと、高たか森もり町まちでゲストハウス経けい営えいや観かん光こうガイドなどをする早はや野の慎しん哉やさんの案あん内ないで、山やまあいの道みちを歩あるいて山さん菜さいを探さがしました。出しゅっ発ぱつしてほんの数すう分ふん。ゼンマイにノブキ、ミョウガ、コゴミ、タラの芽め…。さっそく、多た種しゅ多た様ような食しょく材ざいと出で合あいました。

 「みなさんの足あし元もとに、食たべられるものが意い外がいとありますよ」「先さきがくるっとしているワラビが柔やわらかくて食たべごろです」「ウドは、葉はの部ぶ分ぶんを天てんぷらにするのがおすすめ」-。案あん内ない役やくの2人ふたりが、山さん菜さいの見み分わけ方かたや摘つみ取とるコツ、豆まめ知ち識しきなどを教おしえてくれました。子こどもたちも、「この山さん菜さいの名な前まえを教おしえて」「これは食たべられますか?」などとさかんに質しつ問もんを投なげかけます。

ガイドの早野慎哉さん(左)に教わりながらワラビを摘み取る子ども=4月21日、高森町

 十じゅう数すう分ふんほど歩あるいて到とう着ちゃくした広こう大だいな草くさ地ちは、ワラビの宝ほう庫こでした。「あった!」「あっ、ここにも」。夢む中ちゅうで探さがし歩あるいては、ポキッポキッと感かん触しょくを確たしかめながら茎くきを折おり、摘つみ集あつめます。トカゲや芋いも虫むしなどもいて、豊ゆたかな自し然ぜん環かん境きょうを満まん喫きつすることができました。

 袋ふくろいっぱいの山さん菜さいを手てに村そん長ちょう宅たくに戻もどると、妻つまテツ子こさんによる「お料りょう理り教きょう室しつ」が始はじまりました。ワラビを調ちょう理りする前まえにしなければならない下した処しょ理り「あく抜ぬき」の方ほう法ほうを伝でん授じゅ。長ながく保ほ存ぞんできる酢す漬づけに、「おいしい」と味あじ見みに何なん度ども手てを伸のばす子こもいました。

ワラビ、コゴミ、タラの芽、ユキノシタ、ミツバ、シイタケ…。山の恵みを天ぷらにしていただきます

 テツ子こさんら住じゅう民みんのみなさんが、山さん菜さいを天てんぷらにしてくれました。揚あげたてをほおばり、子こどもたちはにっこり。カレーライスやデザートもふるまわれ、山やま道みちを歩あるき回まわって疲つかれた体からだも心こころも満みたされました。

 参さん加かしたTOMOサポの中なかには、配はい膳ぜんなどのお手て伝つだいをしてくれた子こもいました。自し然ぜん村むらを初はじめて訪おとずれた菊きく池ち北きた小しょう6年ねんの新しん川かわ知ち優ひろさんはその一人ひとり。「目めがくらむほど、たくさんの山さん菜さいが採とれて楽たのしかった。地じ元もとの人ひとたちに用よう意いしてもらった食しょく事じもおいしくて、みなさんに感かん謝しゃの気き持もちでいっぱいです」と笑え顔がおで話はなしていました。


ワラビのおいしい食(た)べ方(かた)

甲斐テツ子さん(左)が、ワラビの酢漬けの作り方を伝授してくれました

 ワラビは、渋しぶ味みや苦にが味み成せい分ぶんとなる「あく」を取とり除のぞいてから調ちょう理りしましょう。テツ子こさんは、まきなどを燃もやして出でる「灰はい」を活かつ用ようするそう。今こん回かいは家か庭ていでも手てに入はいりやすい「重じゅう曹そう」を使つかう方ほう法ほうを紹しょう介かいします。

【重じゅう曹そうを使つかったあく抜ぬき】

①鍋なべでお湯ゆを沸ふっ騰とうさせ、重じゅう曹そうを大おおさじ2~3程てい度ど入いれる。

②お湯ゆにワラビを入いれる。穂ほ先さきはぼそぼそするので、取とった方ほうが食しょっ感かんが良よくなる。お好このみで。

③そのまま一ひと晩ばんつけておく。落おとしぶたなどで押おさえて全すべて漬つかるようにしよう! 苦にが味みが残のこってしまうよ。

④翌よく朝あさ取とり上あげて、きれいに洗あらえば下した処しょ理りは完かん了りょう。

※天てんぷらにするほか、長ちょう期き保ほ存ぞんができる「酢す漬づけ」がテツ子こさんのおすすめ。酢す漬づけは市し販はんの「合あわせ酢ず」に漬つけておくだけ。1年ねんほど食たべられます。

灰を使ったワラビのあく抜きを教わりました


参加者(さんかしゃ)の声(こえ)

お鍋でゆでてアク抜きをしているところです(宇木さん提供)

 朝あさから天てん気きが心しん配ぱいだったけど、中ちゅう止しにならなくてよかったです。タラノメやコゴミやミョウガやウドの説せつ明めいを聞きいたり、ワラビをたくさん取とったりして楽たのしかったです。タラノメの天てんぷらとカレーがとてもおいしかったです。イモリを見みせてもらってかわいいなと思おもいました。取とって帰かえったワラビはおばあちゃんにゆでてもらいました。食たべるのが楽たのしみです。(菊きく陽よう町ちょう立りつ菊きく陽よう北きた小しょう6年ねん、宇う木き聡さと美みさん)

わらび捜索中。左が僕(橋口さん提供)

 最さい初しょは山さん菜さいが分わからなかったけどだんだんパパがとっているのをみてこんなんなんだと思おもって辺あたりを見みまわせば山さん菜さい、山さん菜さい、山さん菜さいだらけでびっくりしました。その後あと、お昼ひるごはんのとき雨あめが降ふり出だして屋や根ねの下したでみんなと食たべたカレーは、格かく別べつにおいしかったです。(合こう志し市し立りつ西にし合ごう志し南みなみ小しょう5年ねん、橋はし口ぐち羽こす夢もさん)

 天てん候こうに恵めぐまれずかっぱや傘かさをさしての体たい験けんでしたが、楽たのしく活かつ動どうする事ことができました。山さん菜さいとよく聞きくが、どんなふうに生せい息そくし収しゅう穫かくされているかを活かつ動どうを通とおして知しることができました。また、実じっ際さいに試し食しょくし春はるの味み覚かくを感かんじることができました。頑がん張ばった後あとのご飯はんはおいしかった!!(山やま鹿が市し立りつ鹿か本もと小しょう4年ねん、渡わた邊なべ優ゆう斗とさん)

わらびの酢漬けです(山下さん提供)

 分わからないことはコットンさんに何なんでも聞きいて知しろうとする普ふ段だん見みられない娘むすめの姿すがたが見みられました。わらびの酢す漬づけの試し食しょくがとても気きに入いったようで、わが家やでもわらびの一いち部ぶは酢す漬づけになりました!(熊くま本もと市し立りつ画え図ず小しょう2年ねん、山やま下した奈な心こさんの保ほ護ご者しゃ)

 山さん菜さい採とりはたくさんとれて楽たのしかったです。初はじめて山さん菜さいをさがしたからそのときはわからなかったけど、そのあとおなじ阿あ蘇その外がい輪りん山ざんですこししかワラビがみつからなくて、下した切ぎり地ち区くがすごいと思おもいました。マムシグサなどの草くさの名な前まえを習ならってそのあと登と山ざんした時ときにみつけてうれしくなりました。家いえに帰かえってすぐに習ならったワラビの酢すづけも作つくりました。もっと時じ間かんが経たってから味あじ見みしたいです。(熊くま本もと市し立りつ力りき合ごう西にし小しょう2年ねん、井いの上うえ豪たけ丸まるさん)

わらび採りをしています(藤元さん提供)

 雨う天てんでしたがわらび採とりの時ときは雨あめが上あがって、わらびが5袋ふくろ採とれました! わらびのあく抜ぬきの方ほう法ほうを教おしえていただき、あく抜ぬきに使つかう灰はいまでいただいて帰かえりました。カレーもおいしくて、新しん高たか菜なの漬つけ物ものもわらびの酢す漬づけもおいしくいただきました。また高たか森もりに行いきたいです!(熊くま本もと市し立りつ西にし原ばる小しょう5年ねん、藤ふじ元もと結ゆう心こさん)

 山さん菜さいとりでぜんまいという山さん菜さいをたくさんとった。最さい初しょはとれるかどうか不ふ安あんだったけど、山さん菜さいをとる場ば所しょにつくとたくさんあって安あん心しんしてとれた。他ほかにも道どう中ちゅうでとった山さん菜さいを天てんぷらにして食たべた。特とく製せいシイタケの天てんぷらは、歯はごたえがとてもよくておいしかった。家いえに帰かえってからもらった灰はいとたくさんのお湯ゆで山さん菜さいのアク抜ぬきをした。できた山さん菜さいはあまりおいしくなかった。でも、山さん菜さいとりは楽たのしかったので参さん加かしたい。そして今こん回かいも楽たのしみにしていたカレーを4杯はい食たべた。(熊くま本もと市し立りつ田た迎むかえ西にし小しょう6年ねん、佐さ藤とう 甫はじめさん)

コットンさんに山菜がどれか教えてもらってます(泉さん提供)

 そのへんにはえている草くさが食たべられるなんて知しりませんでした。山さん菜さいの天てんぷらがとてもおいしかったです。(八やつ代しろ市し立りつ八や千ち把わ小しょう1年ねん、泉いずみ幸こう太た朗ろうさん)

 山さん菜さいをとるときは、初はじめて見みたものがあって楽たのしかった。田たんぼにアカハライモリがいたので、お父とうさんが捕つかまえて見みせてくれました。最さい後ごに山さん菜さいの天てんぷらのあげたてを食たべて全ぜん部ぶおいしかったです。(熊くま本もと市し立りつ尾おノ上うえ小しょう4年ねん、林はやし田だ彩あや可かさん)

わらび以外の山菜たち(山下さん提供)

 山さん菜さいの名な前まえや特とく徴ちょうを知しれて、楽たのしかったです! 理り科かの勉べん強きょうにもなりました! 大おおきいウドがとれて面おも白しろかったです!(熊くま本もと市し立りつ画え図ず小しょう4年ねん、山やま下した玲れ奈なさん)

 雨あめが降ふっていたけれども、みんなと楽たのしく山さん菜さい採とりをすることができたし、地ち域いきの方かたが準じゅん備びをしてくださって、配はい膳ぜんのお手て伝つだいをしながら楽たのしく食たべられたのでよかったです。(菊きく池ち市し立りつ菊きく池ち北きた小しょう6年ねん、新しん川かわ知ち優ひろさん)

左が私、右は弟(市川さん提供)

 初はじめての山さん菜さい採とりはとても楽たのしかったです。山さん菜さいは春はるにだけ土つちから出でてくる芽めだと思おもっていたけれど、私わたしの背せよりも高たかく成せい長ちょうしたものがありびっくりしました。今こん回かいの体たい験けんで、山さん菜さいの根ねっこや成せい長ちょうした葉はをみることができたし、採とれたての山さん菜さいてんぷらがとてもおいしかったです。(熊くま本もと市し立りつ白しら川かわ中ちゅう1年ねん、市いち川かわ真ま愛なさん)

 初はじめて見みる自じ生せいのわらび、タラの芽め、うどの山さん菜さい採とり体たい験けんはとても楽たのしかったです。揚あげたての天てんぷらも食たべやすくておいしかったです。(宇う城き市し立りつ河江ごうのえ小しょう2年ねん、高たか亀がめ兼け以いさん)

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