「飛び込み王国」中国の金メダリスト抑え17歳・玉井陸斗が優勝「すごい体幹」パリ五輪に向け高まる期待

飛び込みのパリ五輪テスト大会で男子高飛び込みを制した玉井陸斗(写真・共同通信)

水泳飛び込みのパリ五輪テスト大会を兼ねたフランス・オープンが5月9日、パリ郊外のサンドニに新設されたアクアティクスセンターでおこなわれ、男子高飛び込みは玉井陸斗(17)が500.55点で優勝した。東京五輪金メダルの曹縁(中国)が9.75点差の2位、ノア・ウィリアムズ(英国)が3位で続いた。

玉井は、2021年の東京五輪では7位に入賞した、日本高飛び込み界きっての実力者。

「玉井選手は、小学1年生で飛び込み競技を始めました。オリンピック選手を多く育て、瀬戸大也選手の義父である馬淵崇英コーチの指導を受け、2019年の日本室内選手権飛込競技会では史上最年少の12歳7カ月で優勝しました。逆さになった状態で何度も腹筋をこなす姿が、かつてテレビ番組で紹介されたことがありますが、驚異の腹筋の持ち主です」(スポーツ担当記者)

玉井は2023年7月、水泳世界選手権の準決勝で7位に入り、決勝では腰を痛めていたため、1回めの競技を終えたところで棄権したが、日本水泳連盟が定めた条件を満たし、パリ五輪代表に内定した。

「4月のW杯スーパーファイナルでも準優勝していますし、今回は飛び込み王国・中国の前回五輪金メダリストを破っての優勝です。飛び込み競技で日本初の五輪表彰台に期待が膨らみますね」(同前)

玉井選手の快挙の報道に、ニュースのコメント欄には期待を寄せる声が上がった。

《凄い体幹。パリ五輪に期待大!まだ17才。あと3回は五輪に行ける。だいぶ大人の表情になりましたね。》

《密かに玉井選手、金メダル狙えると思う》

日本水泳連盟の鈴木大地会長も、公式Xで《おめでとう》と祝福の言葉を寄せた。

パリ五輪メダリスト候補に名乗りを上げた玉井選手は「メダルへの執着を忘れずに力を発揮したい」と話している。五輪に新たな楽しみが加わった。

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