元選手会長・宮里優作が語るポイント制大会の開催意義 「スポンサーの方々に良さが分かってもらえるように」

宮里優作が今大会の“意義”を語った(撮影:佐々木啓)

<For The Players By The Players 2日目◇10日◇THE CLUB golf village (群馬県)◇7172ヤード・パー71>

2022年に始まり、今回が2年ぶり2度目の開催となるこの大会は、ツアー唯一のステーブルフォード方式(ポイント制)が採用されている。パー=0点、バーディ=2点、イーグル=5点、アルバトロス=8点が加算され、逆にボギーならマイナス1点、ダブルボギー以上はマイナス3点が減点される。

2017年の賞金王で今年44歳になる宮里優作は、この方式が採用されている米国男子ツアー「バラクーダ選手権」に出場経験があり、今大会も前回に続いての参戦。「ピンが難しいところに切られているけど、結構みんな攻めていけている。ピンを狙うことに対しての恐怖感がなくなるので、いい試みだと思う。アメリカに行くと狙っていかないといけない。選手たちにとって良い経験になる」と、この形式がもたらす“メリット”について話す。

大会は日本ゴルフツアー機構(JGTO)が主催し、ジャパンゴルフツアー選手会(JGTPC)が共催している。過去には選手会長を務め、現在は選手会の理事を務める宮里に、このトーナメント開催の意義を聞くと、「1つのモデルケースとして、他のスポンサーの方々にツアーの良さを分かっていただけるように、そのきっかけ作りとしてはすごくいいと思う」という考えを示した。今季の国内男子ツアーの試合数は昨季より3試合減少して、過去最少の23試合に。人気回復に向けてのひとつの起爆剤として考えているようだ。

自身は左ひざの故障の影響もあり、「なんとかごまかしながらやっています…」とトータル12ポイント・31位タイで2日目を終えた。「ケガをしているので、これからどの程度戦えるかというのは未知数。でも、やるからにはちゃんと勝ちを重ねることを念頭に置いてやっていきます」。若手の奮闘が目立つ男子ツアー。そこに割って入るベテランの存在も、やはりツアーを盛り上げる要素になるはずだ。(文・神吉孝昌)

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