広島県は、かつてミントの在来種、二ホンハッカの国内最大の産地だったそうです。その復活を目指して世羅町のハーブ園で苗の植え付けが始まりました。
標高およそ400メートル。世羅町小国にあるハーブ園「ハレの高原」です。
代表の中尾友人さんが植えているのは、二ホンハッカの苗です。かつて日本のハッカは世界の生産量の8割を占めていました。戦後、輸入モノや合成ハッカに押され今は、北海道などでわずかに生産されるだけです。その二ホンハッカを中尾さんは去年から植えています。
ハレの高原 中尾友人代表
「一番大きいのは元々、広島が実はハッカの産地だったことがありまして。もう本当に自分が元々好きで、広島に縁があって、改めて広島の特産品として復活できるような形に持っていけたら、個人的にもすごく面白いなと思ったので」
JAの資料によると、県内では明治時代、盛んに二ホンハッカが作られていて岡山県とともに国内最大の産地でした。
こちらは去年、植えたハッカの畑です。ひと冬、越した根から再び青い葉が出てまもなく収穫を迎えます。これで生産量を増やすメドが立ったと中尾さんはいいます。
中尾代表
「しっかり葉っぱも青々としてガッチリ、すごく健康的な状態だと思っています」
柴田和広記者
「これです。あー、いい香りだ」
中尾代表
「今のストレス社会には、すごく合った成分というのもありますし、まあ普通に香りとか、普段から楽しむにしても、いい植物だと思っています」
中尾さんは今、収穫したハッカの葉を全量、ハーブティーとして販売しています。
柴田記者
「あー、おいしい」
中尾代表
「まずはいいもの作りをというところをメインでやって行きたいんですけど」
中尾さんは無肥料、無農薬の農業を行うために2年前、この農園を立ち上げました。3年目の今年は70アールの畑のうち30アールで二ホンハッカを栽培する計画です。