【2024年】横浜中華街の定番土産「中華菓子」どこが一番おいしい?おすすめの5店舗を食べ比べ!

古くから横浜中華街のお土産と言えば「中華菓子」がド定番です

南関東屈指の観光地・横浜中華街。都内からのアクセスも良く、独特な異国の空気を感じながらの食べ歩きは、ちょっとした「海外旅行気分」さえ味わうことができます。

そんな横浜中華街では、数多くの土産食品がありますが、昔からの定番と言えばやっぱり「中華菓子」。

ただし、日本人には馴染みの薄いものもあり、内容も店によって様々であるため「どれを買うべきか」とつい悩みがちです。

そこで今回は横浜中華街にある中華菓子の店を5軒ピックアップ。各店を象徴する「中華菓子」とあわせてご紹介します。

【画像】横浜中華街の定番土産「中華菓子」オススメ5店舗を食べ比べ

1. 横浜中華街の老舗レストラン「同發」:かわいく美味しいものばかりの中華菓子

「同發」の菓子セレクト。(左上から時計周りに)「荳沙小月餅」324円、「椰絲小月餅」324円、「菊花酥」237円、「豆沙魚餅」216円(いずれも税込)

横浜中華街の中華街大通りに面する老舗レストラン「同發」。

高級な中華料理が自慢の店ですが、同様に絶大な評価を得ているのが中華菓子群です。

店頭には小分けされた中華菓子がズラリ陳列されており、どれもかわいいものばかり。味わいはもちろんですが、贈答などの際にはこういったビジュアル面でのかわいさも重要ですよね。

今回は写真の中華菓子をセレクトしましたが、特に美味しいと思ったのは「豆沙魚餅」と「菊花酥」です。

「中華版たい焼き」とも言うべき「豆沙魚餅」

ひょうきんでかわいい顔が印象的な「豆沙魚餅」は、いわば「中華版たい焼き」。

ただし、生地は月餅などに使われるものと同じで、水分が少なめの密度の濃いあんこがふんだんに入っています。

お茶に合いそうな穏やかな甘さで、日本人でも美味しくいただけることでしょう。

サクサクパイの食感と独特の甘さが美味の「菊花酥」

また「菊花酥」は菊の花を模したパイで、中にはあっさりした甘さのあんこがイン。

サクサクのパイ生地とこのあんこのコントラストが面白く、「まさにザ・中華」といった印象を受けました。お土産で喜ばれるはずの一品でした。

2. 高級レストラン「重慶飯店」:高級感のある中華菓子をラインナップ!

「重慶飯店」の菓子セレクト/(左上から時計周りに)「紅開花酥」378円、「杏仁酥」162円、「黒麻月餅」291円、「椰子餅」378円(いずれも税込)

四川料理店として1959年に横浜中華街に創業した「重慶飯店」。

高級レストランであり、そのレベルの高さに定評がありますが、中華菓子をはじめ惣菜系のお土産なども数多くラインナップしています。

ブランド力に準じた高級感ある中華菓子が多く、こちらもまた食指がそそられます。

そんな品格のある「重慶飯店」でチョイスした中華菓子は写真の通りですが、中でも特にインパクトを感じたのが、ピンク色がかわいい「紅開花酥」と、ココナッツ風味の月餅「椰子餅」です。

珍しい味わいとその見た目がかわいい「紅開花酥」

お花が咲いたかのようなビジュアルの「紅開花酥」は、ピンク色の部分にココナッツの風味がしっかりと効いている一方、全体の味わいは上品でどことなく可憐な印象を抱きました。

女性へのお土産にウケそうです。

ココナッツ風味の月餅「椰子餅」もまた美味!

また「椰子餅」もまたココナッツの風味が存分に反映された珍しい月餅。

上品な味わいである一方、ズッシリとした食べ応えもあるため、こちらもまたお茶と合わせていただきたい一品です。

3. 老舗高級店「萬珍楼」。ラインナップは少なめでも、どの中華菓子も間違いナシの美味しさ!

「萬珍楼」の菓子セレクト/(左上から時計周りに)「桜花小月餅」302円、「菊花小月餅」302円、「杏仁酥」 162円(いずれも税込)

老舗の名店が立ち並ぶ横浜中華街の中でも「トップレベル」と称される「萬珍楼」。

130年の歴史を持ち、国産のこだわった材料を使用し、中華の磨かれた技術で作られた料理は唯一無二の美味しさとも言われています。

そんな老舗の誇りが反映された「萬珍楼」の中華菓子は、「同發」「重慶飯店」と比べればラインナップ少なめ。しかし、どの中華菓子もまた絶品と評判で、艶ある金色のパッケージの高級感と合わせて、「横浜中華街のお土産」として一定の人気を誇っています。

「萬珍楼」でチョイスした中華菓子は写真の通りですが、このうち「特に美味しい」と感じたのが「杏仁酥」でした。

蓮の実が加わった中華あんが特徴の「菊花小月餅」

「菊花小月餅」は、普通の月餅に使われるあんとは少し異なり、蓮の実が加えられています。

そのため、甘さだけでなくどことなく香ばしい印象がありますが、同時に気品と矜持のようなものを感じることができました。年配の方へのお土産に最適の一品です。

「中華菓子」の定番「杏仁酥」も、「萬珍楼」のそれは厚めで食べ応えも十分

また、中華菓子の定番クッキー「杏仁酥」も、「萬珍楼」の調理技術とこだわりが反映された一品。

かなり厚めで、生地にたっぷりと練りこまれたアーモンドの風味は優しくふくよかな味わい。

シンプルながら高級感あふれるこの「杏仁酥」は、味の違いが分かる食通の方でも、満足いただけるはずと思いました。

4. 知られざる名店「聚楽」。できたての中華菓子は食通からの絶大な支持を得た名品揃い

「聚楽」の菓子セレクト/(左上から時計周りに)「小月餅」200円、「氷花酥」110円、「杏仁酥」110円、「菊花酥」200円、「摩羅酥」200円(いずれも税込)

前述の「同發」「重慶飯店」「萬珍楼」に比べれば、かなり小さい店構えである一方、舌の肥えた食通から絶大な支持を得ている中華菓子専門店「聚楽」。

連日多くの人で賑わい、商品によっては売り切れで入手できないこともありますが、その人気の理由の一つは店頭奥で作られた出来立ての中華菓子を提供している点。そしてもう一つが古くから守り抜かれた伝統的な製法を守りつくっている点です。

いずれの中華菓子の絶品揃いと評判の「聚楽」ですが、今回は写真のものをチョイス。いずれも前述の3店と比べ低価格なのも嬉しいところで、同店の良心を強く感じます。

そして、これらのうち特に美味しいと感じたのが「氷花酥」と「摩羅酥」でした。

サクサクとジャリジャリの食感が楽しい「氷花酥」

「氷花酥」ザラメがたっぷりまぶされたクッキーで、生地のサクサク感と、ザラメのジャリジャリ感がまず楽しいです。

一見とても甘そうに見えますが、そうではなく全体的にはほのかな味わい。

良い意味での「横浜中華街らしさ」が控えめで、紅茶やミルクと合わせても美味しくいただけることでしょう。

「摩羅酥」は白あん入りの月餅。小ぶりなサイズ感も◎

また「摩羅酥」は白あん入りの小さい月餅で、日本人向けにアレンジされた控えめな甘さは、老若男女誰でも美味しくいただけることでしょう。

どことなく懐かしさとほっこりした印象を受ける「聚楽」もまた横浜中華街名物の中華菓子ばかりでした。

5. 庶民派惣菜店「頂好食品」。惣菜や肉まんだけでなくラインナップ豊富な中華菓子も大人気!

「頂好食品」の菓子セレクト/(左上から時計周りに)「豆沙月餅」330円、「クルミ月餅」330円、「ナツメ花巻」280円、「杏仁酥」130円、「氷花酥」130円(いずれも税込)

横浜中華街の関帝廟通りと市場通りが交差する角に店を構える「頂好食品」。

横浜中華街屈指の庶民派惣菜店として知られ、連日どの時間帯でも観光客が「どれを買おうか」と店頭にズラリ並んでいます。

大半の客の目当ては惣菜や肉まんですが、実は中華菓子も人気です。特に店内には様々な中華菓子がズラリ陳列されており、横浜中華街通の間では「実は『中華菓子』もうまい」としてよく知られています。

この「頂好食品」では写真の中華菓子をセレクトしましたが、特に印象的だったのが「クルミ月餅」と「ナツメ花巻」です。

クルミの香ばしい風味を白あんに反映させた「クルミ月餅」

クルミの香ばしい風味を白あんに合わせた月餅「クルミ月餅」は、甘さ控えめの一方、優しい素材の味が口いっぱいに広がりました。

ビビッドなピンク色がそそられる「ナツメ花巻」

また、ビビッドなピンク色がそそられる「ナツメ花巻」は、中国のお祝いの席でよく出される縁起のいいお菓子。

真っ赤なパイ生地に包まれた、フルーティな甘さのあるナツメあんが実に美味でした。

見た目もかわいく味も美味しい「頂好食品」の中華菓子もまた、横浜中華街のお土産に最適のものばかりでした。

中華菓子のお土産は「あげる人」に合わせて使い分けるのが良さそう

ここまで横浜中華街で「中華菓子」を販売する人気店5店の味わいを食べ比べしましたが、正直これらの店はいずれも美味しく、その差は価格やブランド力の差ということに過ぎないように感じました。

このため、どの店の中華菓子をお土産にするかは「あげる人」に合わせると良いように思いました。

目上の人、いつもお世話になっているビジネス上の取引先などには高級店のものが良いでしょうし、そうではなく気の知れた家族、恋人、友人などにあげるのであれば、庶民的な店のものでも十分満足してもらえると思います。

さて、あなたはどの店の「中華菓子」が特に気になりましたでしょうか?

どこも絶品揃いですが、ぜひ「あげる人」に対してベストなチョイスをしてみてくださいね。

(うまいめし/ 松田 義人(deco))

© ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社