キャリア+アルバイト 高校生が地元企業で「キャリバイト」 上市高校の取り組み

上市高校は今年度、キャリア教育の一環として生徒が地元企業で働く取り組み「キャリバイト」を始めました。働く生徒たちの様子を岡川記者が取材しました。

9日に上市町の会社に集まったのは地元、上市高校の生徒2人です。

2人が担当するのは育ちすぎたタケノコを有効活用した「メンマ」をつくる仕事。この日は、タケノコを2つに割り、節を避けて細かく切る作業を進めていました。

上市高校3年 麻柄建心さん「キャリバイト、きょうでもう4日目で、結構慣れてきたところです」

キャリア教育の一環として、上市高校が今年度から新たに始めた取り組み「キャリバイト」。「キャリア」と「アルバイト」を組み合わせた高校独自の造語です。

通常の職場体験学習との大きな違いは、給料が発生するという点です。

上市高校 菅田純一教頭「インターンシップとなると日数も限られていますし、企業さんも生徒もなかなかお客さん気分が抜けないところもあったりして、生徒たちが本気で取り組めるためにはどうすればいいのかを考えたところ、こういった企画をつくりました」

高校が地元企業に協力を依頼したところ、最初に受け入れが決まったのが、町の特産物を使って商品開発を行う会社でした。

作業は、5月初旬に材料となるタケノコの収穫から始まりました。

そして9日は、この会社でのキャリバイト最終日。スタッフが見守る中、生徒たちはゆでたタケノコに塩をまぶし漬けていく仕事を、慣れた手つきで進めていました。

スタッフ「(塩を)まんべんなく入れるというのが塩漬けのポイント。それが最初の方は加減が難しくてね。(今は)めちゃくちゃ上手になったよね」

上市高校3年 麻柄建心さん「うれしいです」

あわせて40キロのタケノコを仕込み、キャリバイトは無事終了しました。

ティー・ツリー・コミュニケーションズ 茶木勝社長「最初は少し硬さもあったんですけど、時間が経つにつれてどんなふうにするとスムーズに仕事が進むのか、それぞれ工夫もあって、きょうで終わりになるんですけど、すごくもったいないなと思っています」

上市高校3年 麻柄建心さん「竹を触るのが普段ないことなのですごく新鮮だったのと、メンマを作ることに関わることはあんまりないことだと思うので、楽しかったです。地元で働きたいという希望はあります。安心して働けるので、こういうところで働くのも悪くないかなと思ってます」

キャリバイトの受け入れ企業は他にも数社決まっていて、高校は今後さらに取り組みを拡大していきたいとしています。

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