セガサミーホールディングス<6460>、宮崎市の大型リゾート「シーガイア」を米投資ファンドのフォートレスに譲渡

セガサミーホールディングスは、宮崎市の大型リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」を運営する子会社のフェニックスリゾート(宮崎市。売上高115億円、営業利益6190万円、純資産37億5000万円)の全株式を、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに譲渡することを決めた。フェニックスリゾートは2012年にセガサミーの傘下に入り、再建を進めてきたが、2023年3月期から2年連続で黒字化を達成したのを機に切り離し、主力のゲーム事業に集中する。譲渡価額は非公表だが、2025年3月期決算に約85億円の特別利益を計上する。譲渡予定日は2024年5月31日。

譲渡先のフォートレスは2011年以降、日本国内で176棟(2万7457室)のホテルを取得。2021年にかんぽの宿、2022に静岡県熱海市の老舗ホテル「ホテルニューアカオ」の経営にも参画している。

フェニックス・シーガイア・リゾートはホテル、ゴルフ場、国際会議場、アミューズメント施設などを備える大型リゾートとして1994年に全面開業。しかし、2001年に経営破綻し、米投資ファンドに買収された。セガサミーは2012年、当時参入を目指していた統合型リゾート施設の運営ノウハウの獲得を目的として、運営会社のフェニックスリゾートを完全子会社化した。

フェニックスリゾートはその後も業績低迷が続いてきたが、2023年3月期から2年連続でセガサミー傘下となって以降最高の売上高と、営業、経常、最終の各利益段階で黒字化を達成。再建がひとまず完了したタイミングをとらえ、フォートレスに経営を託すことにした。

セガサミーは全株式を譲渡した後、フェニックスリゾートが新たに発行する種類株式を取得し、20%の議決権を保有する予定。これにより、経営への一定の関与を残す。

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