めぶきFGが決算発表 当期純利益はグループで433億円 足銀34億円増の142億円

とちぎテレビ

足利銀行と茨城県の常陽銀行を傘下に置く「めぶきフィナンシャルグループ」は10日、今年3月期の決算を発表しました。グループ全体の当期純利益は433億円で、前の年より111億円増えました。今期の業績予想は貸出金利の引き上げなどを見据え、当期純利益については520億円を見込んでいます。

一方、足利銀行の業務粗利益は687億円で、前の年と比べて43億円増加、コア業務純益は1億円マイナスの333億円となりました。また最終的な利益にあたる当期純利益は142億円で34億円の増益となりました。

足銀の清水和幸頭取は「難しい環境の中、及第点」と評価。その要因として「預金・貸出金がピークを超え、今年最高になったこと」、「貸出金利息が残高増を受け、リーマンショック後の2009年以降減少していたのが久しぶりにプラスに反転したこと」、「法人役務についても過去のピークを越えており、企業のソリューション中心に取り組んできた効果が花開いてきたこと」、「有価証券運用で難しいだろうと思って運営し苦戦はしたが、想定の中でポートフォリオの入れ替えなどもできた」などと述べました。なお預金は増加傾向が続いており7兆857億円に、貸出金は1900億円あまり増加の5兆3618億円となりました。

また、めぶきフィナンシャルグループの秋野哲也社長は日銀の金利引き上げの可能性などに関して、「短期プライムレートが引き上がると、企業向けの貸し出し金利・住宅ローンの金利の引き上げも見通される。負担の上昇に客が耐えられるかどうかという問題がある中、顧客に寄り添って収益増強に結び付くようなコンサル機能を発揮し、共に成長できる支援をしていきたい」などとコメントしました。

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