栃木県那珂川町矢又の大金茶園で10日、新茶の摘み取りが始まった。手伝いの住民ら約20人が、新緑の山あいに広がる段々畑で新芽を手際よく摘んでいった。
茶園は那須烏山市大桶(おおけ)の烏山製茶工場が管理。約40アールで「やぶきた」を和紅茶用に無農薬栽培している。清水和行(しみずかずゆき)代表(52)によると今年の新芽は例年より1週間遅れの4月中旬に出始めたが、順調に育った。
50年以上手伝いに来ている同所、大森(おおもり)セキさん(86)は「軟らかく、長さもそろって摘みやすい」とリズムよく作業をしていた。
摘み取りは5月下旬まで行い、発酵、熟成を経て製品化し、9月から県内の道の駅や直売所などで販売する。清水代表は「茶畑に香りが立ち、色味も美しい。出来上がりが楽しみ」と期待を寄せた。