【中日】単独首位からとうとう借金最多「3」 暗雲漂う立浪竜に在名局も不安

立浪竜に暗雲が漂っている

立浪竜に暗雲が漂ってきた。中日は10日の広島戦(マツダ)に3―6で敗れて3連敗。借金は今季最多の「3」まで膨らんだ。

2点リードの4回一死の場面で菊池の三ゴロを石川昂が捕球できず、左前打にしてしまったことから試合の流れが一変。この回、同点に追いつかれると続く5回にも守りのミスが出て逆転を許しただけに立浪和義監督(54)は「いい形で先制できたし(先発の)松葉も立ち上がりから良かったが、守備で足を引っ張ってしまった。記録には表れないミスからの失点。いい形で先制できただけに痛い試合だった」と悔しそうな表情を浮かべた。

4月には8年ぶりの単独首位に立ち、貯金が最多の「6」まで増えたこともあった。立浪竜の躍進に名古屋の街は大フィーバー。ところが、ここにきての失速ムードに在名テレビ局の間からは「このままズルズルいくのでは…」「何とか踏ん張ってほしい」と早くも心配の声が上がっている。

今季の中日戦の中継は開幕戦(3月29日、ヤクルト戦)の平均世帯視聴率が12・6%(平均個人視聴率は7・6%)を記録するなど2桁台連発の絶好調。7日に放送された「中日―巨人戦」の平均世帯視聴率が今季最高の13・4%(平均個人視聴率は7・9%)を記録するなど5月に入っても好調をキープしている。名古屋のテレビ局では野球中継だけでなく、朝や夕方のワイド番組でもドラゴンズ情報を積極的に取り上げるようになった。

だが、高視聴率の最大の要因はチーム成績が良かったからだ。

「ここ数年、中日戦の視聴率は4月が一番高くて夏場になるにつれて下がる傾向にあるんです。ドラゴンズが優勝争いから脱落するとやはり関心は薄れますからね。今年こそは何とか頑張ってほしいのですが…」(在名テレビ局関係者)

5月中旬で3年連続の最下位争いに突入してしまっては、ここまで盛り上がってきたドラゴンズ熱が一気に冷めることは必至。立浪竜の逆襲を名古屋の全テレビ局が願っている。

(数字は名古屋地区、ビデオリサーチ調べ)

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