アンジェラ・アキ、10年ぶりに日本で音楽活動 ミュージカル音楽を手がけ「4年近く費やした」

会見に参加したアンジェラ・アキ【写真:ENCOUNT編集部】

ミュージカル『この世界の片隅に』の音楽を担当

シンガー・ソングライターのアンジェラ・アキが10日、都内の日生劇場で行われたミュージカル『この世界の片隅に』開幕記念会見に出席。自身が手掛けた楽曲への思いを語った。

アンジェラは2014年に、夫と長男の家族3人で米国に移住し、南カリフォルニア音楽大に留学。同ミュージカルに音楽制作として参加すると、同時に日本での活動を再開した。4月24日には、12年ぶりのオリジナルアルバム「アンジェラ・アキ sings『この世界の片隅に』」をリリースしている。

初日公演を見届けたアンジェラは、昆夏美、大原櫻子ら主要キャストと会見に登場し、「作品と共に4年近く時間を費やして、1人でピアノと向き合って作ってきたものが、演者さんの声を通して、新しいものに生まれ変わった。それぞれの公演が違う色に染まっていく自由な新しい作品が毎晩生まれるような気がしています」とコメント。ミュージカルならではの苦労を聞かれると、「原作が持っている温かさ、ピュアな作品をどう音楽化するか。一番に原作をリスペクトして、(脚本・演出の)上田一豪さんの脚色を支えられるような音楽にしたかった。最初に作った『醒めない夢』『端っこ』が出来上がった時に、あっ! 見えた! と思いました。最初の2曲が時間を費やしましたね」と明かした。

おすすめしたいシーンを聞かれると、「桜のシーンの中で、ある言葉を発さないけど、2人がすれ違うシーンがある。もう、あれで号泣。しゃべらなくても泣けるというのは、すごい演技力だと思うし、圧倒された」と熱弁。稽古にも参加したことを振り返り、「毎日、稽古場にいれてぜいたくだった。最初の通し稽古を見て、『これお金取れる!』と思った。それくらい圧倒されて、素晴らしい体験をさせてもらいました」と俳優陣を絶賛していた。

本ミュージカルは、全国ツアーを展開し、本作の舞台である広島県呉市にて大千穐楽を迎える。ENCOUNT編集部

© 株式会社Creative2