感動のミュージカル『この世界の片隅に』が開幕!昆夏美×大原櫻子×海宝直人×村井良大が現在の心境を“色”で表現

こうの史代さんによるコミックが原作のミュージカル、『この世界の片隅に』が5月9日に東京・日生劇場で開幕しました。

【写真7枚】海宝直人&村井良大は気合いの短髪

出演は、絵を描くことが好きな主人公・浦野すずをWキャストで昆夏美さんと大原櫻子さん、すずが嫁ぐ相手となる北条周作をこちらもWキャストで海宝直人さんと村井良大さん。

さらに、本作の音楽をアンジェラ・アキさんが担当することも大きなトピックのひとつ。

5月10日に同劇場で行われた会見にはキャスト陣のほか、アンジェラさんも出席。本作に込めた思いを明かしました。

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海宝直人 温かい観客に「作品を彩っていただいた」 海宝直人 温かい観客に「作品を彩っていただいた」

昆さん&海宝さんは9日、大原さん&村井さんは10日にそれぞれ初日を迎えたばかり。そのことをふまえ、「現在の気持ちを色に例えてほしい」というリクエストに昆さんは「新作ミュージカルなので、まだまったく色がついていない状態の、真っ白というよりオフホワイト」と表現。

続けて、「新作ということでお客様もワクワクだったり、ソワソワだったりを抱えていて、最初はシーンとしていたのですが、作品の温度を受けとって徐々に劇場が一体化していくことを肌で感じ、きちんと届いているという初日を迎えられました」と本番を終えた心境を話しました。

海宝さんは「原作はありますけども、世界初演のミュージカルということで観客の皆様も僕たち演者も緊張感があるところから始まりましたが、お客様の反応を肌で感じる、よい初日を迎えられました」。

「1色というよりは、お客様によってさまざまな優しいパステルカラーを作品に彩っていただいたなという感じ」と返答。

大原さんは「今の率直な気持ちはオレンジ。演じている私自身もそうですし、昆ちゃんと海宝さんの初日を観させていただいたときに、温かい気持ちで劇場を出られる作品だと感じました」。

村井さんは「最後のリハーサルを終えたときは、自分でもビックリするくらい冷静で、青色だったんです。だけど、これから本番に向けていくために赤を混ぜて、ちゃんと紫にしないといけないと思いました」と、それぞれの“色”を明かしました。

アンジェラ・アキ ミュージカル音楽家デビューに「4年近くの時間を費やした」 アンジェラ・アキ ミュージカル音楽家デビューに「4年近くの時間を費やした」

そんなキャストの言葉をうけ、アンジェラさんは「私はこの作品に4年近くの時間を費やして、ひとりピアノと向き合って曲をつくってきましたが、すべての演者さんの声を通して新しいものに生まれ変わったと思います」。

「色はお客様と一緒につくっていくものになると思うので、自分の言葉を借りていうならば“自由の色”なのかなって。自由で新しい作品が毎日生まれるような気がします」と、自作曲のタイトル『自由の色』を挙げながら説明しました。

曲づくりで苦労した点に話がおよぶと「まずは原作にリスペクトをもって、上田一豪さんの演出を支えられるような音楽にしたいと思ったこと。最初につくったのが『醒めない夢』と『端っこ』の2曲だったのですが、出来上がったときには『見えた!』と思いました」と作曲期間を振り返りました。

最後に公演を楽しみにしている皆さんへのメッセージを促され、大原さんは「戦時中のお話ということで多くの方が暗い気持ちになるのではないかと考えていらっしゃると思いますが、重きをおいているのは、すずが居場所を探して成長していく過程。最終的には笑顔で劇場をあとにすることができると思いますし、キャストの組み合わせによってお芝居の感じが全然違うと思いますので、1回といわず、4回観に来てください」とニッコリ。

昆さんは「原作はもちろんありますが、新しい作品が生まれる瞬間に自分が立ち会えていることが本当に光栄。温かい人たちが温かい空気の中、温かい作品をお届けできていることがとっても嬉しいので、ぜひ作品に“出合い”に来てください」と呼びかけました。

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