【巨人】野手新戦力に「俊足巧打」の売り込みのヘルナンデス 〝過剰な期待〟かからぬ理由

7回、小林(22)の本塁打に沸く巨人ベンチ。現状、野手陣は「国産」だ

巨人が10日のヤクルト戦(神宮)に2―1で競り勝って3連勝。先発・戸郷が7回無失点で試合をつくり、吉川の今季1号ソロと小林の3年ぶりとなるソロの2発で振り切った。阿部監督も「こういうのも野球だと思う。(小林は)投手にも与える安心感というのがあるからね。今日は最高のゲームでした」とたたえた。

そして、この日の試合前には新たなピースが加わった。球団はエリエ・ヘルナンデス外野手(29=前レンジャーズ傘下3A)の獲得を発表。昨季は3Aで26試合連続安打を記録するなど俊足巧打が魅力で、得点力アップへテコ入れを図った形だ。新戦力となるはずだったオドーアの誤算もあり、ヘルナンデスにはより大きな期待がかかりそうなもの。ところが、意外にもノビノビとプレーできる環境が整っているという。

チーム関係者の一人は「攻守で〝とんでもプレー〟が目立ったブリンソンや、開幕直前に二軍降格を拒否して電撃退団したオドーアなど、最近は何かとお騒がせ助っ人が多かった。幸か不幸かヘルナンデスに与えられたハードルは自然と低くなっているから、気負い過ぎずにやっていけるのでは」。何とも寂しい理由ではあるものの、直近の助っ人たちのおかげで過剰な期待をかけられないで済むとの見方だ。

さらには「ハングリー精神もあるだろうし、環境にさえなじめれば頑張ってくれるはず」と力説。首位争いを続ける緊迫した状況でも、今度こそ新助っ人が輝きを放つかもしれない。

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