中国が欧州に依存している技術―独メディア

2024年5月10日、中国メディアの環球時報は、中国が欧州に依存している技術について報じたドイツメディアの文章を紹介する記事を掲載した。

記事は、ドイツ紙ハンデルスブラットの8日付文章を引用。文章は、欧州がレアアースや電子製品など多くの分野で中国製品に依存する一方で、一部の分野では状況が逆転していることがEUの研究プロジェクト「中国のデジタルパワー」が7日に発表した報告で明らかになったと伝えた。

報告によると、半導体の生産に用いられるリソグラフィシステム分野において欧州が中国よりも技術的な強みを持っているという。オランダのメーカーASMLが世界最先端のリソグラフィ装置を独占しており、中国もASMLに大きく依存しているほか、中国はASML以外にも光学システムやレーザー装置、その他のリソグラフィ技術を発展させる上で非常に重要なサプライヤーに依存しているとのことである。

また、がんの診断など量子センサーの医療、健康分野への応用でも、欧州は先発の優位性を生かして中国を大きくリードしており、特に商業化の面で欧州や英国のアドバンテージが際立っていると報告は紹介している。

研究者によると、未来の無線ネットワークにおける省エネでも欧州が中国より優れたパフォーマンスを見せているとのこと。無線ネットワークの潜在力を掘り起こすべく接続デバイスやセンサーの数が急速に増える中で、通信によるエネルギー消費も大幅に上昇しており、エネルギー消費を低減するソリューションが今後ますます重要になってくるという。(翻訳・編集/川尻)

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