「頂き女子」は懲役9年、水原一平被告は罪状認否へ…“お騒がせ”続々登場は2014年「キセキの世代」が再来か

「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(本人のYouTubeから)

日本円にして約26億円という、到底返済できない額をドジャース大谷翔平(29)から横領したとされる元通訳・水原一平被告(39)の罪状認否が、日本時間5月15日に米カルフォルニア州ロサンゼルスで行われる。

一連の動きに関して注目が集まるなか、SNSでは「頂き女子りりちゃんvs頂き男子水原一平」と、4月22日に詐欺事件で懲役9年の一審判決を受けた「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(25)の名前を挙げ、金銭面の犯罪という点で共通する2人を対比しているが、遡ること10年前、世の中を騒がせる人物が多数現れていたことを覚えているだろうか。

2014年、ネット上ではこの年に相次いで起きた数々の事件の張本人に対し、「キセキの世代2014」と名付け、その所業に驚く声が上がっていた。「キセキの世代」という言い回しの期限は、漫画「黒子のバスケ」に由来するといわれている。同作は中学校のバスケットボール部が舞台で、「10年に1度の逸材」といわれる選手が1学年に5人もいるという設定だった。

1月、理化学研究所の研究員だった小保方晴子氏が科学論文雑誌『ネイチャー』で「STAP細胞」を発表。生物学の大発見として話題になるも、徐々にその実在を疑われ始め、4月には本人の口から記者会見で「STAP細胞は、ありまぁす!」の“迷言”が飛び出した。さらに、その後に行われた再現実験48回すべてが失敗に終わり、騒動は終結した。

2月、前年3月に『NHKスペシャル』で「音を失った作曲家」との触れ込みで紹介された佐村河内守氏について、本人に作曲家としての実体がないこと、聴力を失っていないことが『週刊文春』のスクープにより判明。翌3月には本人が会見を開き、自身のゴーストライターを務めていたと名乗り出た人物を名誉棄損で訴える考えを明かし、手話通訳が終わる前に回答を始めたと指摘する記者に反発するなど、大騒動になった。

6月30日、兵庫県議会議員を務めていた野々村竜太郎氏について、温泉などに200回近い日帰り出張を繰り返し、約300万円を政務活動費から不正に支出したと神戸新聞がスクープ。これを受けて翌7月1日には本人が会見を行ったが、その途中で感極まり号泣したため、「号泣県議」との不名誉なアダ名を与えられる結果に。その後、本人は詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の容疑で起訴され、2016年7月に懲役3年、執行猶予4年の一審判決が判決が確定した。

これらの他にも、2014年は凶悪な複数の刑事事件が起こるなど、毎月のように世間を騒がせる騒動が勃発。このため、SNSには《正直、りりちゃんや水原一平って感じで毎日のようにニュースで騒がれてるの、2014年のキセキの世代の再来みたいにも思ってる》と指摘される事態となっているのだ。

これらの予想が当たらないことを願うばかりである。

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