森本慎太郎「街並み照らすヤツら」超低空飛行だから逆に期待? 日テレ土ドラ10にTVコラムニストがエール

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春改編で土曜の夜9時と10時に連続ドラマ枠を二段積みにした日本テレビだが、新生“土ドラ10”の第1作は当初予定されていた企画が、「セクシー田中さん」問題が原因で中止に。代わりに放送中なのが、SixTONESの森本慎太郎(26)主演の「街並み照らすヤツら」。シャッター商店街を舞台に、森本演じるケーキ店の店主が奮闘する《疾風怒涛、笑いと絆のヒューマンエンターテインメント!》(公式HPより)といったお話だ。

4月27日にスタートした「街並み」は放送開始前から《間に合わないなら無理して連ドラにしなくてもいいのに》《いや、2005年の『花男』みたいに化けるかもよ》……そんな声がネット上に流れていたが、世帯視聴率は初回5.1%から第2話で3.4%に。個人視聴率は初回3.0%から2.0%と大きく数字を落としてしまった(数字は関東地区=ビデオリサーチ調べ)。

「GP帯の個人視聴率で2%台は厳しい数字ですが、このままでは1%台もありそう。土曜の連ドラ二段積みが苦しいスタートとなって、日テレ内部では引責人事もいくつか噂されているようです」(制作会社プロデューサー)

第2話終了時点でネット上には、《キャストは芸達者をそろえているのに、話がなかなか進まないしストーリー自体が面白くない》《他のドラマと比べるとどうしても突貫工事の安っぽさが出てしまう》など、厳しい意見が目立つようだが……。

「番宣に手が回らないことも含め、数字が出ないことは織り込み済みでしょうし、そもそも視聴者にとって数字も経緯も関係ない話。何とか放送に間に合わせるために“働き方改革なんて別世界の話”ってくらいの現場の苦労を想像すると、僕は肩入れせずにはいられない」

そう語るテレビコラムニストの亀井徳明氏は、「確かに間に合わせ感が否めない部分もあちこちで見えるかもしれませんが、それがドラマの味わいだと思えば」と、こうエールを送る。

「スタジオに作り込んだ商店街のセットの雰囲気は、1970年代のドラマを思い出します。ネット上でも話題になっていましたが『スラムダンク』でいい味を出していた田中秀幸さんのナレーションも、『ちびまる子ちゃん』風味で効いている。主人公が“保険金詐欺”に加担する話は、このご時世によく踏み込んだなという勇気も感じるし、今どきのGP帯のドラマでは見られないものができるかもって期待しちゃうんですよ。だから演者さん、スタッフさんは数字を気にせずに開き直って頑張ってほしい。その熱が伝われば、視聴者もついてくると思うんです」

このまま低空飛行で終わるのか、それとも制作陣が意地を見せて“ドラマ業界を照らすヤツら”になれるのか。

「『街並み』は急ごしらえの代作とか、アンチも多い“旧ジャニタレ”を主演に据えたりと不利な条件が重なっています。共演の森川葵さんとか浜野謙太さんも器用に演じていますけど、その一方で《ドラマに出すぎ》なんて声もある。要するに“叩きたがり”の餌食になりそうな要素が満載なんですが、《役者さんたちのお芝居を楽しみたい》というファンもいる。回を重ねてこなれていくことで持ち直す可能性もあるでしょう」(スポーツ紙芸能デスク)

それをジャッジするために、まず見てみる?

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