今田美桜が明かす『花咲舞が黙ってない』で苦戦していること、30歳の前にプライベートで変えたいこと

今田美桜 撮影/冨田望

いま勢いのある若手俳優を代表する一人、今田美桜。その活躍の場はドラマ、映画などでの演技に留まらず、多くのCMにも出演中で、もはやその存在感は国民的といってもいいだろう。来年度前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』のヒロイン・朝田のぶ役も決まった。現在放映中のドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)でも主人公・花咲舞を好演。そんな今田美桜にとっての「THE CHANGE」を聞いてみた。

今田美桜が主演を務めるドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)は、『半沢直樹シリーズ』や『空飛ぶタイヤ』などの企業小説で人気の池井戸潤氏の小説が原作。2014年と15年には杏主演でドラマ化され大ヒットとなった。今回は今田をはじめとする新キャストでのドラマ化ということで話題を呼んだ。

「10年前に杏さんが主演されていた『花咲舞が黙ってない』は大好きで観ていました。当時、このドラマを観て“また明日から頑張ろう”って勇気をもらったんです。今回の出演が決まり、改めて観返してみても、また勇気をもらえて。そんな作品だから、正直プレッシャーが無かったかというと……、あります(笑)。でも、それだけ大好きな作品なのでリスペクトを込めながら新しい花咲舞を作っていけたらな、と思っています」

今回の主演が決まり素直に喜んだ今田さんだが、演じる花咲舞については「古い体質が残る銀行を舞台に、忖度や権力など関係なく立ち上がって、ズバッと物申していく銀行員。曲がったことが許せない姿勢に私も共感できます」と、番組公式ホームページにコメントを寄せている。

銀行の専門用語のセリフに苦戦!

本作は、東京第一銀行羽田支店の窓口係から本部統括部臨店班に異動となった花咲舞が、出世を諦めた元融資マンの相馬健(山本耕史)とともに訪問先の支店で起こる事件や不祥事を解決していくエンターテインメント作品。第一話を拝見した限りではセリフ量が多かったように感じられたが……と尋ねると、「はい、多いです、とても」と笑いながら答えてくれた。

「普段聞きなれない銀行の専門用語が多いですし、『この企業の○○が××で、企業の△△が□□で』というような説明ゼリフも多いんです。頭の中で組み立てながら言っているんですけど、シーン的にも割と大事なところで出てくるので、苦戦する時もあります(笑)」

実際、演じるに当たって「バディである相馬さんとのテンポ感だったりとか、舞と相馬の直属の上司で支店統括部次長の芝崎(飯尾和樹)が絡んでくる臨店班内での楽しいところはちょっとコメディの部分もあったりするので、そこはポップで楽しい感じで演じるようにしています」と語る今田さんだが、この作品の代名詞でもあるあのセリフについて。

「最後に敵対する人に向かって決めゼリフ『お言葉を返すようですが』と物申すところはバシッと緊張感が出るように心掛けていますね。現場で迷うことがあっても、皆さんにアドバイスをいただきながら楽しく演じさせてもらっています。素敵な舞をみんなで作っている感じがしますね」

キャラ的にも常に覇気があるという感じで、すべてのセリフにもそれが感じられる。

「喉が枯れるということはありませんが、『お言葉を~』のくだりを最初に撮影した時は声をバーンって張ったので、“これがこれから毎話続いていくんだ”と思って、その覚悟を決めました(笑)」。

30歳を前にプライベートで変えたいこと

本ドラマのテーマコピーは「こんな時代は彼女が変える!」。そこで、変えたいと思っていることはありますかと尋ねると、「自分自身のことですが」と前置きしつつ、こう答えてくれた。

「結構、撮影が続いていたりすると家が段々とワチャってなってきちゃうんですね。片付けられない……というか。何かを置きっぱなしにするというのは常になんです(苦笑)。時間が無いということを言い訳にして、ついついおろそかになっちゃう。面倒くさくなっちゃうんです。昔から、そういう感じだったので、よく親からは怒られていたんですけど(笑)。そこは大人になったし、30歳ももうすぐなので変えたいです」

今田美桜 (いまだ・みお)
1997年3月5日、福岡県出身。2015年に映画『罪の余白』で映画初出演。2018年に放映されたドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season』(TBS系)に出演しブレイク。その後、ドラマ『3年A組 今から皆さんは、人質です』(日本テレビ系)、『いちばんすきな花』(フジテレビ系)、映画『わたしの幸せな結婚』、『東京リベンジャーズ』等といった話題作に出演。2025年度前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』で主演(ヒロイン)・朝田のぶ役を演じることが決定している。

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