「醤油が一番エグいww」 コーヒーと思いきや…照明で変わる驚きの技術 100均グッズを駆使

きれいに撮影されている食品写真の裏側とは…【写真:X(@paddy193018)より】

カメラ選びのコツも伝授「皆さんが手になじむカメラを」

まるで食品広告のような完成度を誇る1枚の写真は、“100均グッズ”を駆使して出来上がった。アイスコーヒーを捉えた写真の撮影の舞台裏が、X上で話題を集めた。使用しているのは100円ショップのアイテムに加えて、4年前に発売されたスマートフォンなど、意外なものばかり。その撮影方法やこだわりについて投稿者に詳しく聞いた。

黄色の花に囲まれ、木製のテーブルの上に置かれたアイスコーヒー。自然の中に置かれたように見える1杯は清涼感を漂わせており、見ただけでのどが渇く。

撮影の様子を公開したのはフードフォトグラファーの高田鴻平さん(@paddy193018)。4月20日に「100均のライトすげ~」とつづりポストすると、10万件以上のいいねを記録するなど、瞬く間に大きな反響を呼んだ。高田さんは「こんなに反響をいただけるとは思いもよらず、うれしく思っています」と喜びを語る。

だが、注目すべきは同時に掲載した、撮影の裏側の様子が収まっている別のカットだ。右手には2020年に発売されたアイフォーン12 Proを持ち、左手には「前ボケ用の植物を持ってる」高田さん。照明は「ダイソーのライト」で、「部屋干しするやつ」に装着されている。さらに、コーヒーだと思っていた液体は「実はしょうゆ」というのだから驚かされる。

高田さんは今回の投稿の経緯について、「以前Xにて100均のライトが明るいと評判になっていたのを見かけて、どの程度明るいか気になり購入しました。実際に使用してみて、もしかして撮影にも使えるかなと思い、実践してみました。見てくださる方にも再現できるように、プロ向けの機材は使わずに日用品だけで撮影しました」と説明した。

本格的な道具を使用せずに行った撮影。実際に「ダイソーのライト」は撮影にどれほど適していたのだろうか。「1つ330円で購入したのですが、とても明るかったです。USB-Cで充電できたり、裏側にマグネットが付いていたので利便性も高かったです」と評価。光量が足りず、2つ使用して撮影に臨んだとのことで「ライティングをしたことはないけど、撮影用のライトは高くて手が出ない方には手軽に試せていいかと思います」と分析した。

一番の驚きはいかにもアイスコーヒーに見えるしょうゆだろう。アイスコーヒーをそのまま使用してもいいように感じるが、なぜ代用する必要があったのか。

「まず撮影時間が夜だったので、自分でその後飲むことができずしょうゆを使いました」と意外な理由を告白。撮影用に安価なしょうゆを常備しているとのことで、薄めて使用するとお茶などに代用できると意外なテクニックを教えてくれた。さらに「本物のコーヒーに氷を入れてライトを当てるとかなり薄く写ってしまう場合があるので、さらに濃いしょうゆで代用することがあります」とも。ものづくりを追求するプロの視点にはうならされる。

X上で「出来上がりオシャレすぎます……」「これはもう百均が凄いと言うより道具の配置や扱い方の知識や技術が凄い」「額縁構図作るのうめ~笑」「これがこんなふうになるんだ!!!感動!!」「醤油が一番エグいww」などテクニックに感嘆するコメントが集まった。高田さんは「趣味向けで言えば昨今のカメラはスペックがいいので、なんでもいいと思っています。見た目重視でもいいですし、スペックや軽さ重視など皆さんが手になじむカメラを使うのがいいと思っています」と、カメラの選び方についてもアドバイスをくれた。

「いつも撮らせていただいている立場なので、食品と生産者さんへのリスペクトを忘れないように心がけています。また食品や食文化、歴史にも精通していけるように学び続けたいと思っております」と、今後の活動に意気込みを示した高田さん。次はどんな撮影方法で人々を驚かせてくれるのか楽しみだ。

※高田鴻平さんの「高」ははしごだかENCOUNT編集部/クロスメディアチーム

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