ワタガシ「金」狙う パリ五輪バド混合複代表 渡辺 細部の質を高める 東野 有観客「力になる」

2大会連続となる五輪に向けて練習に励む渡辺(右)と東野

 バドミントンの混合ダブルスでパリ五輪出場を確実としている、いずれも福島県立富岡高出身の渡辺勇大(26)、東野有紗(27)組の所属するBIPROGYが10日、東京都内で練習を公開した。渡辺、東野組は2021(令和3)年の東京五輪の同種目で日本勢初となる銅メダルを獲得し、最新の世界ランキングで3位につける。2大会連続となる大舞台を前に渡辺が「金メダルを取りに行く姿勢で日々を過ごす」と前回を上回る活躍を誓えば、東野も「前回の銅に満足はしていない」と意欲を口にした。

 公開練習には渡辺、東野組をはじめ、男女約20選手が参加した。「ワタガシ」ペアは個別に基本的な技術練習に励んだ後、混合ダブルスの金子祐樹(29)、松友美佐紀(32)組とラリーで精力的に汗を流した。

 五輪切符を懸けて1年間にわたり、世界中を転戦する選考レースが4月末で終了。現在は国内で練習を重ねている。渡辺は好調な中国勢らライバルとの最近の戦いを念頭に「細かい部分が敗因となっている」と課題を分析。コートの四隅を突く、相手の後ろにシャトルを運ぶといった細部の質を高めることをテーマに掲げる。一方の東野は強打のみに偏りがちな前衛の際のプレーで、ショットの正確性や次の攻撃を意識している。

 日本バドミントン協会は21日に種目の代表選手を正式発表する。2人は5月下旬から6月上旬にかけてシンガポール、インドネシアでの大会に臨む。パリ五輪のバドミントン競技は7月27日に開幕する。

 渡辺は「いよいよだなという気持ちもあるが、肩の力を入れ過ぎず、リラックスした状態でのプレーを心がける」と平常心で本番までの日々を過ごすつもりだ。コロナ禍で無観客だった前回大会と違い、パリは有観客での開催となる。東野は「応援してもらえると力になる」と晴れの舞台に思いを巡らせた。

2大会連続となる五輪での活躍を誓う渡辺(右)と東野

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