「人生の宝物になった」浦和Lの清家貴子がアジア制覇に感慨 「最後までワクワクしてプレーできた」

三菱重工浦和レッズレディースは5月10日、女子ACLのプレ大会「AFC Women's Club Championship 2023 – Invitational Tournament」の決勝で韓国の仁川現代製鉄レッドエンジェルズと浦和駒場スタジアムで対戦。清家貴子と島田芽依の得点で2-1の逆転勝利を収め、アジア女王の座に就いた。

浦和Lは13分、自陣でのミスから先制点を奪われるが、22分に試合を振り出しに戻す。5バックで守備を固めてきた相手に対し、「ライン自体はそこまで統率されている感じではなく、スペースを狙っていました」という清家が、同点弾を決めた。

「ほんとに良いタイミングで伊藤(美紀)選手から(浮き球のパスが)来て、あとはそれを気持ちで」と、右足の強烈な一撃でニアサイドを打ち抜いた。

【動画】清家の同点弾!
“気持ち”がこもっていたのには理由がある。

「数日前から楽しみで、自分もずっと高揚感があって、なんか大丈夫かなって。普段と違って、こんなにワクワクしていて大丈夫かなって思っていたのですが、試合の最後までずっとワクワクしてプレーできました」

金曜の夕方開催でも会場には5271人が集まり、アジアのトップを決める戦いにサポーターの熱量や声援も、普段よりも大きな盛り上がりを見せていた。

ジュニアユース時代から浦和Lに所属する清家は、そんなサポーターと同じ熱量を持っていたという。

「浦和レッズにとってアジアタイトルの大切さ、重要さは、浦和育ちなので理解していました。決勝の舞台に立つ機会があったことが幸せですし、戦えたこと、勝ったことは自分にとって人生の宝物になったと思います」

昨年11月に行なわれたグループステージの3試合と、この試合の同点弾を合わせて清家は今大会7ゴール。得点女王に輝いたストライカーは試合後、充実の表情を見せていた。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

© 日本スポーツ企画出版社