<HIGH END>エソテリック、「K-01XD」の“ SEバージョン”披露/フェーズメーション初のプリメイン「SA-1500」

5月9日(木)より開催されている「ミュンヘン・ハイエンド2024」。ここでは、エソテリック&ティアック、フェーズメーション&由紀精密のブースを紹介する。

最新のディスクリート・クロック搭載の“SEバージョン”

エソテリックは、SACDプレーヤー「K-01XD」と「K-03 XD」のそれぞれ“SE”バージョンを初披露。いずれも既報の通り、最新のディスクリート・クロックやアナログ技術が搭載されている。会場では、「K-01XD SE」のトップパネルを透明にして内部が見えるように展示されており、精密に構築された製品内部に多くの来場者が関心を寄せていた。

ウィルソン・オーディオを組み合わせたエソテリックのブース

スピーカーは昨年に引き続きウィルソン・オーディオを使用している。ウィルソン・オーディオは、ミュンヘン・ハイエンドでリファレンススピーカーとして使用しているブースも多く、ハイエンドオーディオ市場での信頼性の高さを感じる。アナログプレーヤー「Grandioso T1」を筆頭に、アナログからCDまで幅広い音源で来場者の耳を楽しませていた。

K-01XD SEの内部構造も公開

アメリカ市場同様、ヨーロッパでも“ディスクプレーヤーへの関心”は引き続き高いようで、エソテリックブランドの人気もディスクプレーヤーが牽引しているという。だが「F-01」や「F-02」といった一体型ハイエンドプリメインアンプ、妥協のない音質設計をワンボディに詰め込んで省スペース性にも配慮した製品は、これからの市場の目玉にもなりそうだ。

上が「F-01」、下が「F-02」。“ハイエンドプリメインアンプ”の市場も熱い
ティアック「UD-507」も展示。AUDEZEのヘッドホンで試聴できるように準備されている

MA-5000のデザインを引き継ぐ初のプリメイン

一体型ハイエンドプリメインでは、フェーズメーション(Phasemation)初のプリメインアンプ「SA-1500」も今回のショウで初登場した。昨年発表された「MA-5000」の設計理念を引き継ぎつつ、サイズはぐっとコンパクトになった。フロントのガラスパネルやトップの放熱孔が好評だったことを受け、デザインを踏襲しつつシンプル化したスタイルとなっている。

フェーズメーション初のプリメイン「SA-1500」

真空管には「6NS7」とPSVANEの「300B」を搭載、シングルで8Wの出力を実現するという。入力切り替えは3系統搭載するが、ダイレクト機能(ボリュームバイパス機能)も搭載しており、「CM-2200」など同社のパッシブアッテネーターとの組み合わせも可能だ。

トップにはデザイン性も兼ねた放熱孔を設置

同じブースでは由紀精密(YUKISEIMITSU)も出展。既存モデル「AP-01」の“アームレスモデル”「AP-01EM」が初登場した。

「AP-01のアームレスモデル「AP-01EM」。グランツのトーンアームを設置

社長の永松さんによると、「お客さまから『すでに持っているトーンアームを使いたい』という声を多くいただいたことを受けて製品化しました。アームが載るボードの部分が変更されていますが、それ以外はほぼ共通の仕様になっています」とのこと。

スピーカーにはWolf von Langaのモデルを使用

ポケモンのテーマ曲でもあるYOASOBI「Biri-Biri」のレコードの切れ味も良好で、アナログならではの濃密さと、踊り出したくなるようなハッピーなサウンドを奏でていた。

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