「子どもが2人いるとお金は2倍かかるが幸せも2倍」と聞きます。子どもが2人になると、本当にお金が2倍かかるのでしょうか?

2人目の子どもにかかる費用:1人目と比べてどれくらい?

2人目の子育て費用は、1人目と比べてどれくらいかかるのでしょうか? 下記で、内閣府の「平成17年版 国民生活白書」のデータをもとに見てみましょう。

__・1人目の子育て費用: 平均で約1300万円
・2人目の子育て費用: 平均で約1050万円(1人目の約80.8%)
・3人目の子育て費用: 平均で約770万円(1人目の約59.1%)__

具体的な内訳を見ると、2人目の基本的経費は1人目の80.0%、教育費は83.6%、住宅関係費は63.0%となっています。このように、2人目の子育て費用は1人目の約8割になっています。ただし、年齢差や教育費の無償化制度など家庭の状況によって異なります。

子どもの年齢別にかかるお金事情

子どもの成長にはお金がかかりますが、2人目の育児に踏み切れない家庭も多いです。そこで、まずは年齢別にかかるお金事情を確認してみましょう。

0~2歳(乳児期)

この時期の養育費は、オムツやミルクなどの食費と生活日用品が大半を占めます。使用期間が短い育児グッズや衣服も必要ですが、1人目の子どもで使った物を再活用すれば節約できるでしょう。

3~5歳(幼稚園/保育園)

保育料は無償化の制度が適用されるケースが多いですが、幼稚園や認可外の保育所の場合は注意が必要です。また、月額の保育料以外にも通園費や給食費、行事にかかる費用があります。

小学生~中学生

育ち盛りで食費がかさむ時期ですが、国公立の学校に通う場合は授業料と教科書代が無償です。私立の場合は高額な費用がかかりますが、支援制度も充実しています。

子どもの教育費を節約する方法

子どもの教育費は無駄遣いではない重要な出費ですが、工夫次第で節約できるポイントがたくさんあります。そこで本項では、具体的なアドバイスをいくつかご紹介します。

・塾代の節約
塾に通わせずに、自宅で学習する方法を検討してみましょう。教科書や問題集、YouTubeの教育系チャンネルなどを活用すれば、定期テストの成績を上げられるかもしれません。

・無料動画を活用
YouTubeなどの無料動画プラットフォームで、教科ごとの解説動画を探してみてください。教育系YouTuberのコンテンツを活用すれば、分かりやすい解説を受けることができます。

・新NISAで教育費を積み立てる
新NISAを利用して、将来の学費に備えることができます。積立投資で教育費を貯めて、大学進学時に備えましょう。

・教育費の予算を共有
家族で教育費の予算を共有し、節約の意識を高めましょう。無駄遣いを減らすために、家計簿をつけて支出を管理する方法も有効です。

子育て費用を抑えるためのポイント

子育てにかかる費用を抑えるためには、以下の点に注意することが大切です。

・家計簿の活用
家計簿をつけることで、どのような出費が多いのか把握しやすくなります。無駄な出費を見つけて削減すれば、家計を効果的に管理することができます。

・国や自治体の制度の活用
国や自治体が提供する子育て支援制度を活用すれば、医療費や教育費などの負担を軽減できます。これらの制度やサービスは、積極的に利用しましょう。

・リサイクルやお下がりの活用
衣服やおもちゃなどをリサイクルショップで購入したり、お下がりを活用したりすれば、新品を購入するよりも費用を抑えることができます。

・自炊をする
家庭で料理をすることで、食費を抑えることができます。安価で栄養価の高い食事を提供するために、自炊を積極的に取り入れましょう。

これらのポイントを実践すれば、子育て費用を効果的に抑えることができるでしょう。

1人目の子どもにかかる費用と比べて、2人目・3人目の子どもにかかる費用は相対的に低くなる

2人目の子育てにかかる費用は1人目と比べて相対的に低くなりますが、それでも決して安価ではありません。子どもを産む前に、しっかりと経済的な計画を立てることが重要です。

また、国や自治体の支援制度などを活用することで、費用を抑えることもできます。2人目の子育ては大変なことも多いですが、それ以上に喜びも多いものです。経済的な不安だけでなく自分にとっての価値観もしっかりと見つめ、後悔のない選択をしましょう。

出典

内閣府 平成17年版 国民生活白書 第3章 子育てにかかる費用と時間 第1節 子育てにかかる費用 1. 子育て世帯の家計構造 子どものいる世帯では特に通信費が増えている

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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