岩城滉一73歳 目指すは料理男子「女房が先に死んだらオレどうなる?」

 「ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春」の公開記念舞台あいさつに登場した(左から)高月彩良、岩城滉一、宮崎美子

 俳優の岩城滉一(73)が11日、都内で主演映画「ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春」の公開記念舞台あいさつに共演者の宮崎美子(65)、高月彩良(26)らと登場した。

 作品に関連し「苦手だけど克服したいこと」について問われると岩城は「料理」と意外な回答をした。先日、共演者らを自宅に招いた出来事を振り返り「女房が大変そうで。昭和生まれの男は台所に入らないんだよね。この間、大変なのかなと思って『お手伝いしますか?』と聞いて。ウチの女房も70歳になるので、そういうこともお手伝いしながらやっていかないとね」と話した。

 心境が変化するきっかけは、映画の物語だったと明かし「考えたことはなかったが、女房が先に死んだらオレどうなるの?って思って考えさせられました」。そして「生まれてくるのと死ぬのは自分で決められないので、やれることをやっていく。健康より幸せを。健康が幸せの人もいるかもしれないけど、早くに死んでも幸せな人はいる。幸せに生きていきたいなと思います。それで女房の手伝いかなと」としみじみと語った。

 本作は定年退職し、愛妻をみとった後に自らの第二の人生を模索する71歳の物語。岩城にとっては「なにわ忠臣蔵」(1997年)以来、約26年ぶりの主演作となる。

© 株式会社神戸新聞社