婚活中ですが「年収」ってそんなに大事ですか? 正直、共働きなら「年収400万円」でも大丈夫だと思うのですが、子どものことを考えると厳しいのでしょうか?

都内賃貸2LDKで暮らすなら、家賃含めて生活費はだいたいいくらかかる? 年収はいくら必要?

都内賃貸2LDKで暮らす場合の生活費について考えていきましょう。今回は都内でも人気の高円寺に住む場合を想定します。SUUMOで「高円寺駅から1~5分」「築年数0~5年」「建物種別はアパート」という条件で検索した結果、2LDKの家賃相場は「約17万6000円」となっています(2024年4月時点)。

また総務省の「家計調査報告〔 家計収支編〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、二人以上世帯(平均世帯人員2.90人)の平均的な支出は毎月29万3997円です。この数字は住居費用1万8013円が含まれていますが、この費用を除いても支出額は27万5984円となっています。主な平均支出費用は図表1の通りです。

図表1

総務省統計局 家計調査報告〔 家計収支編〕 2023年(令和5年)平均結果の概要より筆者作成

上記の通り、高円寺の2LDKの家賃17万6000円と総務省のデータ(住居費用を除く)27万3997円を合わせると、1ヶ月で約45万円かかることが分かります。つまり最低でも手取りで45万円をもらわなければ都内2LDKで生活できないことになります。

都内賃貸2LDKで暮らす場合、日本の平均年収458万円あれば暮らせる? 共働きで916万円なら?

高円寺で2LDK賃貸に住む場合、1ヶ月で約45万円の支出があることが分かりましたが、「日本の平均年収458万円で暮らせるのか」「共働き916万円なら生活できるのか」計算してみましょう。今回はボーナスがない会社に勤めていると想定して考えていきます。

年収458万円の場合、月の給料は「458÷12=約38万円」となります。額面給与の8割を手取り額とすると、手取りは約30万円です。30万円の場合は1ヶ月の支出45万円よりも15万円少ないため、日本の平均年収458万円だと都内賃貸2LDKに住むことは難しいことが分かります。

一方共働きで年収916万円の場合を考えていきます。年収916万円であれば、月の給与は「916÷12=76万円」です。さらに手取り額は額面金額の8割のため、月の収入は約60万円となります。60万円であれば、都内2LDKでも15万円ほど余剰資金があり、生活には困らないといえるでしょう。
ただし、子どものことも考えると生活費が増え、さらには将来の教育資金なども必要になります。そのため、結婚において年収は無視できない要素とも考えられるでしょう。

共働きの場合は都内でも生活していける可能性が高い! 結婚で大事なものが何かを改めて考えてみよう

今回は「都内賃貸2LDKで暮らすなら、生活費はどのくらいかかるのか」について解説し、年収が400万円の場合は足りないが、共働きをしていれば生活できるという結果となりました。

年収が高いほうが育児や出産、片方が休職などの場合にも備えられますが、結婚で大事なものは人によりますがお金だけではありません。とはいえ、収入が低めであれば会社員なら産休・育休などの制度が整っているか、いざというときに両親などに助けてもらえるかといった点も意識しておくと良いかもしれません。

出典

SUUMO 高円寺駅(東京都)の家賃アパート家賃相場・賃料相場情報
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕 2023年(令和5年)平均結果の概要

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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