「あの時は翌年絶対に…」トッテナム指揮官ポステコグルー、横浜時代の残留争い→優勝を回想。Jとプレミアの明確な違いは?

トッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督が、5月11日に開催されるプレミアリーグ第37節のバーンリー戦を前に取材に対応。4連敗中といまひとつ調子が上がらないなか、横浜F・マリノス時代の苦労を語った。英メディア『football.london』が伝えている。

現在58歳のオーストラリア人指揮官は、母国クラブと代表などを経て、2018年に横浜の監督に就任。それまで堅守のイメージが強かったチームに超攻撃的サッカーを根付かせ、2年目に15年ぶりのJ1制覇に導いた。

ただ、1年目は大苦戦。ルヴァンカップでは決勝まで進み、準優勝したものの、リーグ戦では残留争いに巻き込まれ、まさかの12位に沈んだ。

マリノス、セルティックを経て、今季からトッテナムを率いるポステコグルー監督は、「『心配するな、来年は良い年になる』と言うには、ちょっとした飛躍が必要だった。でもオフシーズンに適切な改革を行なえば、選手たちは100%受け入れてくれると思ったよ」と当時を振り返る。

「翌年は正しい手を打つだけだった。そして優勝できた。私は成長し続けるために必要なものがあるかどうかを見極めるのが得意なんだ。特にあの時は、絶対に強いチームになると感じた。並大抵のことじゃないから、優勝できるとは思っていなかったが、我々が躍進すると確信していた。今も同じ気持ちだ。私が探している根本的なものはそこにある」

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また、「プレミアリーグで直面している厳しい視線は、以前の仕事とどこが違う?」と問われた際には、「日本やスコットランドでは、記者会見の規模は小さかった。関心の部分だ」と回答。スケールの大きさを例として挙げた。

「誰もがプレミアリーグを見ている。どこにいるかなんて関係ない。君たちはいつもJリーグを追っているわけじゃないけど、日本の人たちはプレミアリーグを追っている。セルティックとレンジャーズの試合はみんな見ているけど、スコティッシュ・プレミアシップ全体は見ていないかもしれない」

開幕10戦無敗と好スタートを切るも、徐々に失速してしまったトッテナム。かつてポステコグルー体制2年目に這い上がり、今日にはアジア・チャンピオンズリーグの決勝まで進んだ横浜のように、捲土重来を果たせるか。そのためにも、3試合を残す今季をより良い形で終え、来季に繋げたい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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