松本幸四郎「長谷川平蔵役は運命、天命」共演の中村ゆりから「ふわふわ系男子」とばらされる

 舞台あいさつに登場した(左から)中村ゆり、松本幸四郎、市川染五郎

 歌舞伎俳優の松本幸四郎(51)が11日、大阪市内で主演する人気時代劇シリーズの劇場版「鬼平犯科帳 血闘」の公開記念舞台あいさつに、共演者で息子の市川染五郎(19)、中村ゆり(42)と登場した。

 幸四郎が演じる長谷川平蔵と中村が演じる密偵・おまさが軸に進むストーリー。中村の印象を聞かれた幸四郎は「どう説明したらいいんだろう」と前置きしつつ「この天然さで自分のペースというものが全くぶれずに、現場でずっといたことが、すごいと思いました」とマイペースを崩さなかったことを評価。

 中村も「幸四郎さんはパブリックイメージでは『しっかり、俺だぞ!』というみたいなイメージですけど、すごいふわふわ系男子です」と当初抱いたイメージとのギャップを挙げ、「失礼ですけど、そんな感じなので、全くこっちが緊張しない空気感を与えてくださるから、私もどんどんずうずうしくなっちゃって…。近所のお兄ちゃんみたいでした。それくらい懐が深い方です」と明かした。

 最後に意気込みを聞かれた幸四郎は「鬼平犯科帳が新たに始まりました。私個人といたしましては、祖父が初めて長谷川平蔵を務め、叔父の吉右衛門が長い間、多くの作品を作り上げました。私がやるというお話をいただいて、運命だと天命だと信じて取り組みさせ得ていただきました」と5代目・平蔵役に対する思いを口にし「それだけ歴史があるだけに、いろいろな見方、思いがある作品だと思います。きょうご覧になった方、長い間この作品を見ていただいた方の思いが残りますように心から願っております」とアピールした。

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